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――カランコロン。
「いらっしゃいませ。ここは作品舞台裏に位置する喫茶店『真昼の夜』です。美味しいケーキとコーヒーを堪能しつつ、楽しい時間をお過ごし下さい」 「……トワちゃん、何をやっているの?」 「喫茶店の看板娘です。夜さんが今回はとりあえず、この形で行こうと言ったので」 「ふぅん、そうなんだ。今回の制服も似合っているね、トワちゃん」 「ありがとうございます。それでは、こちらの席へどうぞ」 「ありがとう。じゃあ、早速注文をお願いしていい?」 「どうぞ」 「じゃあ……。このオリジナルブレンドとレアチーズケーキをお願い」 「オリジナルブレンドとレアチーズケーキですね。少々お待ち下さい」 「うん。ところで、その夜さんは?」 「何やら用事があるとかで、ここを私に任せてどこかへ行きました。全く、夜さんは困ったさんです」 「ああ、いないんだ、夜さんは」 「真田君。オリジナルブレンドとレアチーズケーキをお願いします」 「分かりました」 「……何故、綾人君がカウンターの中にいるの?」 「藤城さんよりも先にいらっしゃったのですが、事情を話したら夜さんの代わりに手伝ってくださると言うので、お願いしちゃいました」 「ふぅん。そっか。ふぅん。なるほど。楽しそうだね、綾人君」 「そうか? 俺はいつも通りだが」 (――なんて言う割にいつも見せないような笑顔なんだけどね。まあ、それをここで言ってもね。なんかアレだし。うん、なんかアレだしね) 「ところで藤城さんは先程夜さんのことを気にしていましたけれど、何か用事が?」 「まあ、用事と言う程でもないんだけれど……なんとなく小説の進行具合が気になって。ほら、綾人君はもうクロちゃんの話に出たりしているでしょ? 私が登場する作品『クロスロード(仮)』はいつなのかな、と思って」 「夜さんから今後の予定を聞いた限りだと、まだ先のようですね」 「そうなの?」 「まずは百瀬さんが登場するキリ番記念小説を掲載する予定になっています」 「百瀬さん?」 「百瀬八尋さんは、イスナさんのオリジナルキャラクターです。キリ番記念小説は、毎回何かしらのテーマを頂いて書いています。今回はイスナさんからリクエストを頂いた『百瀬八尋』がテーマなのですよ。こちら側では真田君が出演予定となっています」 「綾人君が出演するの?」 「あくまで予定ですけどね。まだ作品が完成した訳ではありませんので、今後どうなるのかまでは」 「……ふぅん」 「ん、なんだ?」 「ううん。何でもない」 「その次に掲載を予定しているのが、クロちゃん達が登場する『クロスロード ―獣人―(仮)』です。以前描かれた『クロと十五夜』に関連した話で『クロスロード(仮)』の外伝――まあ、番外編のようなモノですね」 「……本編よりも先に?」 「えっと……はい、本編より先に。その、藤城さんが言いたいことも分かりますが――」 「トワさん。オリジナルブレンドとレアチーズケーキの準備が出来ましたよ」 「あっ、はい。ありがとうございます。藤城さん、ご注文を頂いたオリジナルブレンドとレアチーズケーキです」 「ありがとう。まあ、その辺りは夜さんに聞くしかないよね」 「そうですね。全く。夜さんは何を考えて、そのような順序にしたのでしょう」 「なんでだろうね。まあ、でも。今はとりあえず、これを頂くね」 「はい、どうぞお召し上がり下さい」 「いただきます」 以上、今回はこの辺で。 web拍手ありがとうございました。 web拍手を送る お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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