どこまでも碧く
12日目
ようやく天気が良さそうな予感がした朝、ハリスタルハイキングにはもってこいだがこの日でベルナーオーバーラント地域に使えるフリーパスが最後の日。
1番有効に使えるロートホルンに登ることにする。標高2,351m。
マイリンゲンから電車でプリエンツへ、駅に着くと道路を隔てた登山電車の駅では、ロートホルンに登る機関車が煙を吐きながらお客をいっぱい乗せて我らを待っていてくれた。
ここの登山電車昨日のピラトゥスの登山電車よりもっと急勾配を登る。
途中1,500mぐらいの地点にプランアルプの駅があり、少し止まる。
プリエンツ湖 posted by (C)灰色ウサギ
さて頂上駅に着くとやっぱり寒い。今日はしっかり防寒着を持っているのでヤッケを着る。頂上まではそこからまだ50m程登った。
ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ
絶景かな。プリエンツ湖もその向こうのグリンデルワルドも碧い世界。
ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ
何日か前フォーパスズツアーで巡った雪の山々も氷河も見えた。
ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ
同じ登山電車に日本人の団体さんが乗っていた。ここは日本人にも人気なところ。
ただし、見えるはずの昨日のピラタス方面は霧の中。
「さて、歩いて途中駅まで下ろうか」夫と娘は犬を連れた人が歩いて降りた細い頂上直下の道を指して言った。
「え、」ストックや手袋は持っているが、本当に歩くの?すごい急坂だよ。途中駅で最終電車に乗れないという悲劇は二度とごめんだ。時刻はまだ11時前ではあるが。
IMG_4010 posted by (C)灰色ウサギ
眺めは最高。細い岩場道を歩き始めた。前日の雨で少しぬかるんでいる道。高山に住むというアイベックスもいる山だが、こんなにも標高の高いところにも牛がやってくるみえて牛の糞がいっぱい落ちている。牛だって出来れば道を歩きたいのだろう。糞を避けて歩くのが大変だ。降り始めて30分もしないうちに。後ろを歩いていた娘が糞を避けるのを必死になって滑って転んだ。
「手をくじいた。痛い」
持っていた消毒液、テーピングやサポーターで応急処理。
すぐ真下に見える湖も電車の駅も全然近づかない。それもそのはず1,000m以上降りるのだから。
あまりの急降下で道がつづら折りになっているので見た目の距離よりずっとある。歩けど歩けど進んだ感が無い。
途中で1時間に1本ほどの電車が下っていくのが見えた。
やっとプランアルプの駅に着いた。若い女性が自家製チーズを5分停車する電車のお客に売るためにどこかから出てきた。
もうすぐ電車がやってくるのだろう。ホッとする。
電車がプリエンツ駅に着くと遊覧船も待っていた。すぐに乗る。今日はこれもタダで乗れる。碧い湖のあっちの岸、こっちの岸と寄りながら2時間ほどでインターラーケンへ。
プリエンツ湖 posted by (C)灰色ウサギ
湖からロートホルンは雲の中高すぎて見えない。
インターラーケンから電車でマイリンゲンに帰り着いた。
今日もよく歩いた。