大鹿村
夫の会社人間時代の取引先の人と奥さんとずっと交流が続いている。ウサギはその方の会社のクラブレストランでフグ料理をご馳走になって以来、京都のお宅に行ったり山の家に来てもらったりずっとお互いを訪問し合っている。今回は山の家に一週間の滞在。滞在と言っても事前リクエストで行きたいところがいっぱい有って、長野県の南から北までずっと一緒に巡った。1日目は南アルプスの麓、秘境大鹿村。何せいつもいつもそこに通じる道はどこかしら災害で通行止めになっている山深い村なのだ。大鹿歌舞伎と中央構造線上の磁場の境界という不思議な村だ。延々と高速を走り、横から山道やダム湖を抜けて南アルプスとその手前の山並みの中に埋もれた村に到着。中央構造線博物館へ。建物の中に色分けした床が有った。外帯と内帯の境がそこ。友人の奥さんも私も方位磁石を持ってきたのに、試してみるのをすっかり忘れてしまっていた。何しろ磁場がくるくる狂うらしい。博物館の人が、「露頭に行っても、普通に何にも感じませんよ。地球のパワーを感じるとかテレビで言ってるけど、普通ですよ」という。そうだよね。そこに生活する人はそんなパワーを毎日感じてたらやってられないよね。中央構造線の断層が剥き出している露頭は1箇所だけ行かれたようだけれど、我らは30分くねくね道を走って1,900mの峠に登って、南アルプスと中央アルプスを眺めて山を降りた。