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テーマ:旦那さんについて(2446)
カテゴリ:旦那さんについて
珍しく、けんかした。
それはささいなことだった。 今日は一家でお買い物、久しぶりに家族揃っての休日。ショッピングセンターの帰りの出来事である。 旦那は以前から欲しがっていたスピッツのCDを求めて、ある書店に入った。 私も一緒に本を探しに後をついてゆく。 ほどなくして旦那はCDと一冊の本を片手に現れ、「買っといて」とレジを後にした。 私はそれらと共にレジに向かい、カバンに入っていた旦那の財布で会計を済ませたのだった。 が、まさかこれが事の始まりになるとは・・ 車に戻り、旦那に商品と財布を渡した。すると彼は「支払いは?」と。 私は「その財布から出しといたよ」と。当たり前のように話したわけである。 しかし彼は違った。「なんで?いつもの自分の財布から出してくれててもいいんちゃうの?」 私は「でも趣味の買い物やし、それってお小遣いの範ちゅうと思って」と、正論を言ったのだ。 それが彼は気に入らなかった。 「それはそうだけど、たまの休日に家族で出かけた時くらい白黒ハッキリ分けなくても・・。夫婦なんだからついでに一緒に出してくれても良いし、それくらい家族サービス代やとは思えんのか?」 運転しながら不機嫌になってゆく彼。 負けじと私も「でも・・」を繰り返す。険悪な雰囲気の中、クルマは道なりに走り続けた。 言葉がとぎれ、助手席からの景色を眺めていた。心の中で(でも、でも・・)を繰り返し、ただ沈黙だけが流れてゆく。「だって、だって・・」「家族サービスって・・」 何が悔しいのか、うまく言葉に出来ない自分にもどかしさを感じながら、知らずに頬にも熱いものが流れていた。後ろには1歳3ヶ月の長女、何かを感じてるのかずっとじっとしている。 ふと、思いだした。私達が結婚に到った過程を。 まだお付き合いの段階だった私達。当時私は長い一人暮らしをしていた。色んな事情があり、正社員ではなく3つのアルバイトで生計を立てていた私には当然余裕などなかった。実家もけして裕福とは言えない状況で、30歳を迎えるにあたりとても心細い中にいた。贅沢とは程遠い、質素な生活の中で。 そんな時だった。「なにも不安に思うことはない。俺が養ったるから」と、私を救い上げてくれたのは・・彼。家の事情も全てひっくるめて決意してくれたんだった・・ その懐、心の広さがあって今があるんだってこと。精神的な支えももちろんのこと、経済的な面でもずっとずっと支えられてきたことを私は忘れてしまっていた。そして、休日返上でここずっと働いてくれていたことも・・。 どのくらい沈黙していたのだろう。現実に帰った私は、隣に彼がいること確かめて口にした。 ただ「わかった」と。一言しか言えなかったが、彼も私の心を感じたのか「ん」と一言だけ。 それ以上は何も言わなかったが、空気がマイルドになった気がする。 ー良かったー そのままいつもの我が家へとたどり着いたのだった。 短い間だったけど初心に戻れた気がする。歩み寄りにて夫婦なり。 気も新たに又3人の賑やかな声が響き始めた。 めでたし、めでたし。 ・・とその直後だった。旦那がさっきの本を出してゴロンと横になった瞬間に! トコトコ長女が来て「ケフツ」・・吐いたのだった。しかも本に向かって。 「なんですとー!!」旦那は飛び上がって「テイツシュ、テイツシュ~!」と慌てている。 私も「はいはい」と言いながら手渡しては思わず苦笑した。 よりによって買ったばかりの、しかもケンカまでして手に入れた本にって・・。 「あ@あ~、もう読まれへん~」嘆く旦那。すっきりしたのかニッタリ笑顔の長女。 たまらず私も笑ってしまった☆ 「きっと長女の反乱や~」と。 ずう~っとクルマでの話しを聞いていたに違いない。そして、けんかの元である本をやっつけたくなったんじゃないか。そんな気がした。 夫婦仲良く、が一番だね。ごめんね、はるちゃん。ありがとう。 「初心忘れるべからず」 まだまだこれから、頑張ります! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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