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くみこ(FI)

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コラム


なぜイタリア留学?


街選び、学校選び


フィレンツェという町


フィレンツェの人


フィレンツェ弁


ピエモンテ旅行記 (2007.10-11)


1日目:移動・バローロ・ブラ


2日目:アルバ・グリンザーネカヴール


3日目:ラモッラ・アスティ・トリノ


4日目:トリノ


5日目:トリノ(スペルガ)・ノヴァラ


6日目:ノヴァラ・オルタ湖


7日目:ノヴァラ・帰路


ティレニア・プチバカンス(2008.6.22-26)


マニーノとの海の毎日 編


ビーチの様子 編


食べた物・夜のお散歩 編


サルデニア・バカンス(2008.9.1-15)


船旅編


ビーチ編 その1


ビーチ編 その2


町編その1 アルゲーロ


町編その2 ボーザ


町編その3 カステルサルド


町編その4 フェルティリア


町編その5 モンテレオーネロッカドーリア


町編その6 オルビア


ネプチューンの洞窟


バルセロナ旅行記(2009.1.14-17)


1日目:移動日


2日目:グエル公園&サグラダファミリア


3日目:バトリョ邸&ピカソ美術館


4日目:市場&ゴシック地区&移動


アブルッツォ・バカンス(2010.6.27-7.9)


海編 ~ Roseto degli Abruzzi


山・アグリツーリズモ編 ~ La Canestra


山・お出かけ編 ~ Lago di Campotosto


山・お出かけ編 ~ ミニトレッキング


山・お出かけ編 ~ Pietracamela


山・お出かけ編 ~ Prati di Tivo


山・お出かけ編 ~ Amatrice


山・お出かけ編 ~ Campo Imperatore


山・お出かけ編 ~ Castel del Monte


山・お出かけ編 ~ S.Stefano di Sessanio


山・お出かけ編 ~ L'Aquila


フリウリバカンス(2011.6.24 - 7.8 )


Grado ~ ビーチ編


Grado ~ 食事と町歩き編


町編 ~ San Daniele di Friuli


町編 ~ Aquileia


町編 ~ Trieste・1日目


町編 ~ Trieste・2日目


町編 ~ Trieste・3日目AM


町編 ~ Muggia


スロヴェニア遠征1 ~ Pirano


町編 ~ Trieste・3日目晩


スロヴェニア遠征2 ~ Grotte di Postumia


町編 ~ Gorizia


山編 ~ Tarvisio 宿とご飯


山編 ~ Laghi di Fusine


山編 ~ Monte Lussari


山編 ~ Altopiano di Montasio


スロヴェニア遠征3~ Lago di Bled


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2008.10.25
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カテゴリ:本と雑誌
数日前に地元の図書館から電話 電話 がある。
“ごめんね、たくさん借りたい人がいるから
 読み終わったら早く返しに来てね、
 子供がいるから時間がないのは分るし、
 申し訳ないんだけど・・・”


どうやら顔は割れているらしい 雫
いやいや、申し訳ないのは私の方。
実際に時間があまりなく、ちびちび読みなので
返却期間はとうに過ぎているのは分ってたけど
他に借り手がいなければ全然問題ないと
図書館の人が言っているのだから
電話がかかってきたというのは
相当人気があるんやろう。

とりあえず前編は読んだでの今日返却をしたけど、
ブームが去った頃、ま、 100万部を超える
ベストセラー
となった今、いつかは分らんけど
まだ読み終えていない後編を読む事にしよう。

GOMORRA ゴモッラ は、旧約聖書にでてくる神の怒りを買って滅ぼされる伝説の街。
私はてっきりタイトル自体が Camorra カモッラ かと借りた後までしばらく勘違いしていたほど、
この本が実情を暴いたナポリの犯罪組織・カモッラと字面も言葉の響きも似ている。

著者の Roberto Saviano ロベルト サヴィアーノ はまだ29歳の若者。
今まで新聞や雑誌に記事は提供していたものの、この彼にとっての初本を出版するまでは
まだまだ無名のジャーナリスト。この本のベストセラーですぐに映画化も決まり、
その 映画は今年のカンヌ映画祭のグランプリまで受賞した というからスゴイ。

いや、何かスゴイかって・・・やはり本の中身。
こういうドキュメンタリータッチの本ってあまり読んだことはなかったけれど
あまりの衝撃的な内容に、 “もっと知りたい” という好奇心からどんどん引き込まれる。
ナポリの犯罪組織、いや通称ではマフィアとくくられる彼らの事は、
ニュースなり新聞なりで全く知らない事はないし、想像もある程度できていたつもりだった。
けれど、彼自身がナポリに生まれ育ち、命の危険を冒してまで取材対象の中に潜入して
描かれた内容は、今までの生半可な報道や想像を完全に逸脱したショッキングなものだった。

※ この後、ネタバレなので、本を読みたい人&映画を見たい人はパスして下さい ※



本に出てくる人物、場所は全て実名、人物に至っては本名のみならず、
彼らの世界では本名よりも知れ渡っているという“通称”付。
イタリアに蔓延する 偽造商品 の生産・輸入・輸出に関して書かれたものは、
彼自身が中国マフィアの中に入り、実際に工場を訪れたり、
早朝に小船に乗って闇搬入にまで参加、実際に搬入作業も体験している。
そして私が一番ショックを受けた、 “Made in Italy”の実情
ここでこそブランドの名前は出ていないが、一般的に nero (黒)と呼ばれる違法事業
世界に名だたるイタリアン・ブランドを支えており、これらの仕事を受注する為に、
闇事業主がどの値段でどの日数で自分達ができるかとう “オークション” が繰り広げられる。
そして、月収600ユーロのイタリア人仕立て職人が、偶然TVにて
自分の作品がオスカー女優にまとわれていた事にショックを受け職を捨てる話。
内部組織では、12歳頃から Baby gang と言われる少年がすでに最下層部で活動を初める。
権力抗争で毎日のように殺人が繰り広げられ、それを目の当たりにする子供達は
どんな殺され方が苦しまないかを学び、自分はどんな風に死にたいかを仲間同士で話す。
どうせ違法商売で体に鞭打って働いて月数百ユーロしか稼げないのであれば、
犯罪組織に入って一花咲かせ、後は死かはたまた監獄か・・・

本当にこれは同じイタリアで現実に起こっている話なのか、それともフィクションなのか
いや後者であって欲しいと思うほど、とても辛い、受け入れがたい現実の数々。
これは著者が独自の情報ルートで現場に潜入し、警察よりも早く殺人現場にVespaで駆けつけた
その末の集大成なのだが、この本が売れすぎ、彼自身もあまりに有名になってしまった為、
今後、同じような活動は不可能、いや24時間警察に警護され、不自由な身になってしまった。
彼自身がどこだったかに書いていた、 危険を冒してまでどうしてこの活動を続けるのか ?
それは、この現実を知らせなければいけないという使命感ではなく、この現実をどうしても
“(自分が)理解したい、理解しないといけない”という欲求 からくるものだと言う。
この本に対しては、“よくここまでやった(書いた)”という他に、
“結局、反面的にカモッラの存在をアピールするのに役立ってしまった”と賛否両論らしいが、
ともかく、まずはこの後編を読むのを、そしてこれからの彼の活動にちょっと注目したい。

“死都の街ゴモラ - 世界の裏側を支配する暗黒帝国” として日本語版も出ています。
楽天アフィリエイトではなかったので、興味のある方は こちら


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Last updated  2008.10.29 05:59:20
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