成田空港を目指す鉄路・北総線(その3)
印西牧の原を出発した1339N列車(9100系)は、終点・印旛日本医大に向けてラストスパートを見せる。しかし車内の乗客は非常に少なく、空気輸送列車と化してしまっているのが現状であった。やはり1時間3本のうち、1本が印西牧の原止まりというのは現実的なダイヤかもしれない。 終点・印旛日本医大には14:34に到着。この駅が、とりあえずの北総線の終点である。北総線の中で唯一、印旛村にある。一風変わったドームや、時計つきの展望台のある駅舎が印象的なこの駅は、千葉ニュータウンの東端に位置しており、そしてさらに東側では、成田空港延伸に向けての工事が本格的に行われていた。新たに引き上げ線を作り(新線開業後も、各停はこの駅までになる予定)、そして路盤工事も行われている。新線は高架橋あり、トンネルあり。印旛沼のそばを通る車窓になる予定だ。 印旛村も沿線の他駅と同じように、この路線が開業してから人口が増加傾向にあるようだ。また、成田空港とを結ぶ(予定の)路線の沿線となるため、将来が楽しみなベッドタウンだ。 1339N列車は羽田空港からの長い旅路であった。そして折り返しの羽田空港行になるための準備をしていた。14:44発の羽田空港行(1438N列車)に乗り込む人は、やはり少ない。やはりまだ発展途上の地域なのか、それとも元々人口が少ないのか。いずれにせよ、この1438N列車が賑やかになるのは、千葉ニュータウン中央駅に到着するまで待たなければならなかった。 北総線は成田空港への延伸が実現したらどういう路線になるのだろうか?既にスカイライナーが新型車によって私鉄最高の160km/h運転を行うことが決まっている(近鉄特急や、つくばエクスプレスよりも速い)。そして北総線の乗客は大幅に増え、会社の債務超過は解消し、将来は運賃値下げ…となったら万々歳だが、実際にそうなるかは難しい。 しかし来年、3年後のことを言っていたら鬼が笑うだけ。現在行われている工事に集中し、旅客サービスを向上させることが、現実的だと思う。