鹿児島県知事選挙 ためらいもなく「相乗り」とは
7月13日に投開票が行われる、鹿児島県知事選挙。東京都民の私にとっては何の関係もない話だが、どうしてもこの選挙について書きたいことがある。 立候補者は2人のみ。 現職の伊藤裕一郎氏(自民党、民主党、公明党などが相乗りで推薦)。 そして祝迫かつ子氏である(共産党推薦)。 現職の事実上の信任投票である。 私がどうしても訴えたいことは、国政では後期高齢者医療制度、あるいはガソリン税の暫定税率の問題など様々なことで対立してきた、自民・公明と民主党が、なぜ地方選挙では相乗り・協力するのだろうか、ということである。 民主党が「政権交代を!」「自民・公明のやっていることは間違っている!」と主張している。 一方の与党。自民党は「後期高齢者医療制度にしたって、代替案なき廃止では困る!」「作るべき道路全部が無駄ではない!」と主張している。 公明党の方も民主党を「国民に対して無責任!」「地域経済に対して無責任だ!」と厳しく批判している。 双方が厳しく批判しているのに、いざどこかの県知事選挙となると協力・相乗りである。主張していることが正反対な政党同士が協力するなんて有り得ない話だ。これでは有権者の理解は得られそうにない。 今年2月の京都市長選挙もそうだった。元々、共産党が強い地域である京都市(共産党は京都市議会で19議席を有している。もちろん日本全国の共産党の中で最大勢力だ)。大阪市長選(昨年11月)、大阪府知事選(今年1月)で民主党は独自候補を擁立して自民・公明と戦ったわけだ。 しかし!共産党が強い京都市長選挙となると、今までの方針を180度変えて自民・公明と協力である。協力した理由はただひとつ。「共産党市政が誕生したら、ヤバいことになる。民主党が独自候補を出したら自民と共倒れになる」という思惑があったのはいうまでもない。 もし政令指定都市で共産党市長が誕生したら、かなり面白い展開になったはずだが・・・。 ちょうど2年前の滋賀県知事選挙もそうだった。民主党は自民党、公明党とともに相乗りで現職を推薦した挙句、嘉田氏(現知事)に敗れた。昨年の統一地方選挙でのいくつかの知事選挙もそうだった(福井県、三重県など)。 自民・公明と民主党のスタンスが国政ではこれだけ違うのに、なぜ地方選挙では相乗り・協力となるのだろうか。後期高齢者医療制度の問題は?最近の物価高への対策は?どうなっているのか? なぜ自民党と公明党が「地域経済に無責任な」民主党と協力するのだろうか? 到底納得できない!