私の大学卒業旅行for関西・四国(その3・奈良に向かう・前編)
その2の続きである。 京都駅の近鉄電車乗り場に着いたのが7時10分頃。私はこれから奈良駅に向かう。朝ラッシュ時ということもあり、近鉄京都駅は当然ながら混雑していた。京都市には任天堂や京セラといった大企業の本社がある。しかし近鉄京都線の列車は最長でも6両である。各停だと4両が圧倒的に多い。でも大阪方面に比べたらマシなほうなのかもしれない。 7:16発の急行・橿原神宮前行き。1230系(1276F)と8400系(8316F)による6両編成。 この列車に乗るが、大和西大寺で乗り換える必要がある。 車内は学生で混みあっていた。制服姿の中学生・高校生も多い。もう年度末だし、終業式のシーズンでもある。観光客と見られる乗客は少なかった。しかしビジネスマンの乗客も多かった。 京都駅を定刻通りに出発した急行・橿原神宮前行き。京都を出発すると急カーブを曲がり、南に向かう。西に東寺の五重塔を見かけたら東寺に到着。しかしそこでの乗り降りはほとんどない。次は竹田。地下鉄烏丸線からの乗り換え客が多少はあったような気がする。丹波橋、ついで桃山御陵前を出た後、列車は宇治川を渡る。宇治川から南は田園風景が急に広がる。列車はこの先、大久保、新田辺、新祝園、高の原、大和西大寺の順に停車する。 車内は中学生、高校生の会話が聞こえる賑やかな状態だった。聞こえるのは当然、関西弁。「ああ、関西に来たんだなあ」と実感していた。 列車はスピードをぐんぐん上げて走行し、大久保で各停に連絡。大久保では乗客の入れ替わりが激しかった。そのとき、私の近くにいた男子生徒がこんなことを言った。 「こっち(大久保)から北、人口密度高ない?」 確かにそうかもしれない。京都市を出たら急に田舎になったと感じた。列車はさらに京都府の南に向かい、新田辺を過ぎるとJR片町線と並走するようになる。興戸、三山木には同志社大学のキャンパスがある。宮津、新祝園は関西文化学研都市の最寄り駅であるので、ここでもJRと近鉄による激しい競争が繰り広げられる。でも利便性においては近鉄が勝っている状態だ。でもこの新祝園駅があるのは精華町。京都府の南の端である。 近鉄京都線の車窓から。新祝園~木津川台にて撮影(7時47分)。 奥にはJR片町線の線路が見える。 奈良県に入って最初の駅。高の原に到着した急行・橿原神宮前行き。ここで奈良方面に向かう通勤・通学客がドッと乗り込む。要するに京都通勤圏から奈良通勤圏に変わったのだ。私は次の大和西大寺で途中下車する。 (続く)