BMW、F1撤退を表明!
F1の世界に衝撃が走った。 昨年12月のホンダに続き、今度はBMWザウバーが今シーズン終了をもってF1から撤退することを発表したのだ。また、エンジン供給も行われないことも発表された。 ホンダのときもそうだったが、このニュースをネットで知った時、私は大変驚いた。BMWといえば財政状態が極めて良好であることで知られていて、30年以上も赤字を出していない企業だったが・・・。そんな企業でもF1参戦は大きな負担だったのだろうか。 近年は消費者の環境意識の高まりによって、世界中どこの自動車メーカーも環境にやさしい自動車の開発に熱心になっている。これから先の時代で勝ち組になるために、年間何百億円ものコストがかかるF1からは撤退し、その分を例えば電気自動車の開発に回す・・・。よくある話である。 ザウバーは1993年にF1参加を開始したチームである。デビュー戦で入賞を果たしたり、型落ちのフェラーリエンジンを搭載したりして、時折表彰台にも登った。非メーカー系チームの中では健闘していた。 2005年6月にはBMWに買収され、チーム名も翌年にはBMWザウバーに改称された。当時のエンジン供給先だったウィリアムズと縁を切りたかったBMW、BMWの豊富な資金力で財政難を解消させたいザウバー。両者の思惑が一致した買収劇だった。 2007年シーズンからは表彰台の常連となり、昨年カナダGPではついに初優勝を果たした。初優勝をもたらしたのはロバート・クビサ(史上初のポーランド人F1ドライバー)だった。 しかし今年はブラウンGP、レッドブルといった新興勢力の台頭により、苦戦。自らが導入を主張してきたKERSの開発も放棄してしまった。そして今回の突然の撤退発表。 ザウバーの17年間に渡るF1参戦の終わりが見えてしまった。大変残念だ。