自民党、壊滅的敗北!政権交代実現へ
これが小選挙区制の怖さだ!結果を見てそう思った。 まるで2年前の参院選の再現のようだった。第45回総選挙は大方の予想通り、民主党が308議席を獲得して圧勝。16年ぶりの政権交代が実現した。一方の自民党は結党以来の大惨敗。議席を6割も減らし、119議席に終わった。これで自民党と民主党の立場が完全に逆転した。のみならず、一部報道では「55年体制は完全に終焉を迎えた」という書き方をされた。また、2年間続いてきた衆参ねじれ状態が解消されることになった。 これは、まさに「国民が歴史を作った」と言える選挙結果だ。しかし国民の仕事は投票して終わり、ではない。これから政治を監視していかなければならないのだ。1933年のナチスのようになってはいけないのだ。 自民党は首相経験者や大物閣僚経験者が次々と議席を失った(敬称略)。中川昭一(北海道11区)、丹羽雄哉(茨城6区)、尾身幸次(群馬1区)、笹川尭(群馬2区)、深谷隆司(東京2区)、佐藤ゆかり(東京5区)、伊藤達也(東京22区)、堀内光雄(山梨2区)、小坂憲次(長野1区)、柳沢伯夫(静岡3区)、片山さつき(静岡7区)、海部俊樹(愛知9区)、中山太郎(大阪18区)、渡海紀三郎(兵庫10区)、山崎拓(福岡2区)、太田誠一(福岡3区)、久間章生(長崎2区)、中山成彬(宮崎1区)、保岡興治(鹿児島1区)・・・。 一方、連立のパートナー・公明党にとっても悲惨な選挙結果となった。解散前に比べて10議席失った。太田代表、北川幹事長、冬柴元国土交通大臣が軒並み落選。小選挙区の候補者8人は全滅。党首と幹事長が揃って議席を失うという前代未聞の事態だ。自民党と同様、公明党も解党的出直しを迫られた。 衆議院の全議席の45%が交代。新人議員は150人以上。政権交代と同時に、世代交代を国民は選択したのである。 一方で、政権交代という最大の目標を達成した民主党の責任は大きい。「日本の大掃除をしようではないか」と呼びかけたからには、自公政権10年間で発生した矛盾やひずみを正してほしい。決して、数の暴力に訴えず、合意を目指す政治をしてもらいたい。 TBSの開票速報を見ていると、有権者からの厳しい声が紹介された。 「メディアに左右される国民に失望した」「小泉チルドレンと小沢チルドレンはどう違うのか」「小泉劇場の次は民主党劇場か」「高速道路無料化には絶対反対。日本の道路は崩壊する」「素人の議員が官僚を動かすことができるのか」 また、楽天ブログでこんなことを書く人がいた。「日本が心配。怖い。」より一部抜粋。 「民主党が圧勝してしまいました。非常に危険です。怖いです」 「オバマ大統領誕生の時も、満面の笑顔で拍手する日本の人たちをテレビで観ました。何が嬉しいんだか、理解できませんでした。日本にとっては、どう考えても、マケイン氏が良かったのです。オバマ大統領の頭の中に、日本はありません。むしろ嫌っています。アメリカも日本も民主党政権になって、本当に危険な道に入りました。行く先は滝つぼの、ジェットコースターみたいです」 「それより何より、民主党の中には旧社会党がたくさんいますよね。大好きなのが北朝鮮で中国ですよ?それから、日教組と労働組合ですよ?自由じゃなくて統制、そして結果平等ですよ?」 「今頃金正日はほくそ笑んでいるだろうな。日本は植民地になるのかな。海外に移住したくなりました」 期待半分、不安半分という有権者が多いのだが、悲観的になってどうする!まだ未来が見えたわけではない。日本は北朝鮮の植民地にされたわけではない。それに、結果平等というのは共産主義だ。民主党の中には保守系も多数いるので、そのような心配は杞憂だと批判したい。民主党政権に怒りをぶつけたいのなら、来年の参院選が絶好のチャンスではないか。 私は総合的に考えて、小泉政治のような「人間を粗末に扱うような内政」「アメリカ言いなり外交」から脱却できると信じている。まずは特別国会の開幕を待ち、新内閣がどんな顔ぶれになるのかを見たい。