新東名高速道路、4月14日開通!
当ブログ(昨年8月28日の日記)でも取り上げたこともある新東名高速道路の開通日がついに決まった。 4月14日午後3時 当初は2012年度としか発表されていなかったが、今年に入って「GW前の初夏」になり、そして今回の発表となった。当初の計画から1年近く前倒しで開通できることとなった。御殿場ジャンクション~三ケ日ジャンクション間(約162km)が開通するが、これは一度に開通する距離としては過去最長だ。 新東名一挙162キロ 4月14日開通(28日、朝日新聞・マイタウン静岡) 中日本高速道路は27日、新東名高速の県内区間が4月14日午後3時に開通すると発表した。着工から17年。計2兆5710億円をかけ、御殿場ジャンクション(JCT)―三ケ日JCT間の162キロがつながることになった。内陸部を走る沿線の自治体からは、産業や観光事業の振興を期待する声が上がる。川勝平太知事が「夢のスーパーハイウエー」と評する新東名は何をもたらすのか。 県庁で記者会見した中日本高速道路は、これまで「初夏」としていた開通時期を前倒しした理由について、「懸案だった地滑り対策が終わり、新技術・新工法を活用して、前倒しが実現した」と説明した。 山あいを通る新東名の最大の課題は斜面を切り取ることによる地滑りだったが、専門家から「安定傾向にあり、のり面崩落の発生はないと思われる」との判断を得たという。工事は9割ほど終了し、現在は道路の舗装や標識の設置、サービスエリア(SA)の工事などを進めている。 今回の開通で、東名高速で年間約2500回発生する渋滞の解消が期待される。大型連休前の開通が決まり、「事故などがなければ、毎年数十キロに及ぶ渋滞はほぼ解消できる」と説明した。 また、東名と新東名の2路線体制は、東海地震が発生した時でも東西の交通が寸断されにくくなるとしている。サービスエリア(SA)など12カ所にヘリポートを設置。山間地域の救急搬送や、災害時の物資搬送にも利用する。 川勝知事は訪問先の富士宮市で「(開通時期が)前倒しも前倒しで春になった。新しい日本の国土軸ができる」と話した。 今回の162キロは、一挙に開通する距離として過去最長。これまでは1969年開通の東名高速の静岡―岡崎間(131.6キロ)が最長だった。新東名の全線開通は2020年度の予定だ。 現在の東名、名神は高速道路全体の輸送量の31%を占め、日本の大動脈となっている。今後は、新名神高速とともに、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を結び、全長約330キロの道路となる。 新東名で期待されるのは、道路が通る内陸部の開発だ。川勝知事はIC周辺の地域を「内陸のフロンティア」と位置づけ、人や物の交流がより活発になるよう推進会議を設置した。昨年12月に1度開かれただけで、具体的なビジョンはまだこれからだ。 新東名が通るのは山間地域が多く、県や自治体などは開発して企業誘致や住宅建設を目指す。県内への誘致企業数と立地面積は2007年、08年と日本一。09年以降は陰りもあり、新東名を起爆剤としたい考え。 ただ、県企画課によると、IC付近は市街化調整区域が多く、都市計画法などに基づいて土地開発が制限されている。今後、県や市町でIC周辺の開発の全体図を共有しながら、都市計画を見直すという。 13カ所のSA、パーキングエリアはいずれも、高速道路外からも入ることができる。中日本高速道路は「スーパーやコンビニのように使って欲しい」としている。(阿部朋美) 夢の高速 沿線待望 新富士インターチェンジ(IC)が開設される富士市。IC周辺では市が、45ヘクタールの土地区画整理事業を2015年度を目標に進めている。一部の住宅を移転し、24ヘクタールはトラックターミナルや倉庫などの物流拠点として整備していく計画だ。市では企業誘致も進めている。 ICから約2キロの場所でそば店を経営する内藤智靖さん(46)は、「10年前にこの場所に来た時は、2~3年で第2東名が開通すると聞いていた。だから、ようやくという思いで、期待はある。仕入れで静岡市に行く時は便利」と話す。 そのうえで、ICへのアクセス道路の早期整備を要望した。県と中日本高速道路が建設することで合意している「富士山を正面から望める宿泊施設の建設」にも触れ、「周辺で雇用が生まれたりしたら、お客さんが増えるかも」と付け加えた。 「遠州の小京都」と呼ばれる森町には、森掛川ICや遠州森町パーキングエリア(PA)が設置される。小国神社(同町一宮)は観光バスの参拝コースになっており、参道も本殿まで石段がなく、高齢者に人気だ。 神社の入り口で、お茶の詰め放題が人気を集める「小国ことまち横丁」の鈴木富希代店長は「立地の良さを生かして、吟味したおいしい森のお茶でもてなしたい」。開通日が決まり、「2月から準備を始めなければ」と気を引き締めた。 一方、森町商工会長で町特産の次郎柿の原木保存会長を務める山本充喜さん(68)は「既に準備万端だ」と早期開通を待ち望む。「PAの緑地帯に20本を超す原木を植えて、おいしい次郎柿を全国に発信したい。地場産のトウモロコシやレタスも、PAのテント村で売ろうと農家も意気込んでいる」と話した。 磐田市北部の高台にある下野部地区。新東名高速の北側に広がる山林では、市が2014年度をめどに、約48ヘクタールの工業団地を造成する計画が進む。 浜松浜北ICから車で数十分という立地が魅力。分譲開始は2年以上先の見込みだが、既に県内外からの問い合わせが多いという。 東日本大震災後、市の沿岸部からスズキの二輪開発部門が浜松市の高台へ移転するなど、津波を想定した動きが表面化した。磐田市産業政策室は「新東名へのアクセスの良さや、高台というメリットは大きい。市外から企業誘致が期待できるうえに、沿岸部からの移転を検討する企業の流出も食い止められる」と話す。 企業にも歓迎の声がある。物流センター事業などを手掛けるハマキョウレックス(浜松市南区)は、渋滞緩和や災害時の代替ルートとしての利点を挙げ、「新東名は高低差が少なく、トラックの燃費の改善が期待できる」とする。 (引用終わり) 静岡市は2003年の合併以前から北部まで市域があり、山梨県と県境で接していた。浜松市は2005年7月に浜北市、天竜市、三ケ日町などを吸収合併し、一気に市域が拡大した。それゆえ浜北区、天竜区あたりはのどかな雰囲気が広がり、「これでも政令指定都市!?」との声が出ると思われる。静岡県北部の経済振興や人の交流が活発になることを期待しています! 私自身、昨年4月に夜の東名高速を走ったが、トラックやバスが実に多かった。しかも上下4車線。これだと事故が起こってもおかしくない。そのような心配が少しでも緩和されれるのではないか。