第46回総選挙、各党の結果分析~比例区を詳しく~
民主党惨敗、自民党圧勝、第三極は伸び悩みという結果だった今回の総選挙。比例区を中心に詳しく見ていきたい。 各党の比例区得票数は以下の通り。 自民党 16,624,457票 維新の会 12,262,228票 民主党 9,628,653票 公明党 7,116,474票 みんなの党 5,245,586票 共産党 3,689,156票 未来の党 3,423,915票 社民党 1,420,790票 新党大地 346,848票 幸福実現党 216,150票 新党改革 134,781票 国民新党 70,847票 民主党の前回の得票数は約2984万4800票だった。2021万票減(67.8%減)!小選挙区でも全国のいたるところで維新の会に負けた。沖縄県内では共産党に負けたところもあった! 来年夏の参院選が一つの山だ。ここでも惨敗するようであれば、もう再起不能である。かつての新進党のように解党を考えるべきだ。 一方の自民党は2010年の参院選で約1407票だったのを考えると、今回のは横ばいだと言わざるを得ない。2年前の参院選と同様に完全復活とは言えず、小選挙区での大勝ちが圧勝につながったと言えよう。 日本未来の党は「脱原発」「反TPP」「反増税」を掲げる諸々のミニ政党が合流したのだが、超大誤算だった。比例区で共産党に負けるという屈辱を味わった。 「5つのミニ政党による連合体が導く未来!」に期待した私にとっては、非常に残念な結果となった。 日本維新の会は約1226万票と民主党を上回り、比例区第二党に躍進した。あと3議席上回れば、(野党転落の)民主党に代わって最大野党となり、国会でも最初に質問できる権利などを手に入れて注目度がより大きくなったのだが、それがなかったのはある意味残念。 ただ、問題は当選した候補者の顔ぶれである。石原慎太郎氏をはじめ、西村真悟氏、山田宏氏、中山成彬氏など、「極右」と見られても仕方のない候補者が非常に多い。彼らの橋下・大阪市長との温度差や政治理念は非常に異なっていると見られても仕方がない。 共産党。よく8議席で済んだよ。社民党と異なり、議席減を最小限に食い止めた・・・というのなら聞こえは良いが、前回と比較して120万票以上も下回っている。基礎体力が徐々に落ちているのは確実だ。ただ、「選挙で応援した党が明日、あさってになるとどうなるか分からない。90年という長い歴史に試された政党、日本共産党!」と差別化したのは面白かった。 社民党は民主党とともに惨敗し、比例区(九州沖縄)・小選挙区(沖縄2区)で計2議席という内容だった。来年夏の参院選次第では政党要件を失うことも否定できない。国民新党は下地郵政改革担当大臣が落選、10月の補欠選挙で敗れた小選挙区候補(鹿児島3区)1人だけが当選という内容だった。 そして、多くのマスコミは取り上げなかったが、幸福実現党は今回も議席に結びつかず!この党の実際の規模見たり!前回より半減である。幸福の科学の信者は所詮約20万人だろう。創価学会にしてもそうだが、新興宗教のデータは(やはりというか)少し信用できない。 総括すると、民主党政権での連立与党だった3党(民主、社民、国民)はいずれも惨敗した! 私の意見とは相容れない生王さんのブログの言葉を借りれば、(選挙結果だけを見れば)国民は脱原発ではなく脱民主党を選んだ!と書くべきかもしれない(11月28日の生王さんのブログ)。 まじめな提案。 社民党と国民新党は解党して民主党に合流してはどうだろうか。民主党の生い立ち自体、社会党や新党さきがけを離党した議員が主力となって結成されたものだし、保守系の議員も多いし。今よりもっとまとまりのない政党になって、来年夏の参院選でも惨敗して解党を真剣に考えていただけないだろうか。もう、自民党に代わる大政党の確立ならびに自民党に代わって政権を担当するという大目標は達成できたんだから、民主党の存在意義は失ったと思う。