~衆議院総選挙2021~ついに公示!
衆議院は今月14日に解散されました。任期満了まで6日を残しての解散となりました。どうせなら戦後2回目の「任期満了総選挙」でも良かったのではと思うのですが、解散は首相の専権事項なので仕方がありません。 今回の第49回衆議院議員総選挙は、安倍晋三、菅義偉の両氏による政権運営が国民により厳しく評価される選挙と言っていいでしょう。 =私が考える第49回総選挙の争点= ・アベノミクスの評価 →大企業はますます儲かったけど、中間層、低所得者層は生活がさらに苦しくなった人が多くなった。アベノミクスをどう見直すか? ・学校法人・森友学園に関する疑惑 →国有地が不当に安く売却された疑惑はどうなったのか?当時の安倍首相夫妻の関与はあったのか?自殺した近畿財務局職員の証言はどうなのか? ・学校法人・加計学園の大学・獣医学部の誘致の問題 →岡山理科大学・獣医学部が誘致された際の「総理のご意向」はどうなったのか? ・新型コロナウィルス蔓延に関する経済政策 →新型コロナウィルス蔓延のせいで生活が苦しくなった人のために、期間限定でもいいから消費税減税をするべきか?定額給付金の再給付をすべきか? ・中国との向き合い方。東アジアをとりまく安全保障 →少数民族への人権抑圧、香港での反政府デモの弾圧といった覇権主義の姿勢をあらわにした中国・習近平政権。それに対して、どんな厳しい態度で接するべきか? ・地方創生を進めるべきか? →平成は東京中心の時代だった。コロナ禍を機に、令和という時代では「地方」主役の時代に変わるべきだ。大企業の本社(または主要な事業所)は地方都市に移転すべきか?また、政府がそれを奨励するべきか? また、総選挙に立候補を届け出た人数について。合計1,051人が立候補を届け出ました。これは小選挙区比例代表並立制に移行した1996年以降、最少の数字です。政党別にすると以下の通り。 =連立与党= 自民党:336人 公明党: 53人 =選挙協力する野党5党= 立憲民主党 :240人 国民民主党 : 27人 共産党 :130人 社民党 : 15人 れいわ新選組: 21人 =中立派の野党・その他= 日本維新の会: 96人 その他 : 30人 「コロナ後」構築の出発点に 衆院選公示【21衆院選】(19日、時事通信) 新型コロナウイルスの流行に襲われ、日本社会がかつてない困難に直面する中、衆院選が公示された。感染症が浮き彫りにした弱点を克服し、少子高齢化や人口減少など、以前からある構造的な課題にも答えを出して「コロナ後」の針路を定めていく必要がある。衆院選がその出発点となることを期待したい。 衆院選は、今後4年の「日本の顔」を決める選挙だ。岸田文雄首相(自民党総裁)が公明党との連立政権継続を訴えるのに対し、立憲民主党の枝野幸男代表は野党共闘を進め、200を超える小選挙区で同党と共産、国民民主、れいわ新選組、社民の候補者が一本化された。 2017年の衆院選は、小池百合子東京都知事らが結党した希望の党と、枝野氏が旗揚げした立民などに野党陣営が分裂。政権選択の意味合いが薄れて自民党が圧勝し、「一強多弱」の政治状況が続いた。これに対し今回は、日本維新の会を除く野党5党が幅広く共闘する。5党間には政策や路線の隔たりがあるが、形の上では次のリーダーにふさわしいのは岸田首相なのか枝野氏なのか、国民に一応の選択肢が示された。 選挙戦で深めるべき論点は多い。自公政権下では雇用の改善や株価の上昇など、一部の指標は好転したが、諸外国と比べ経済成長率は低いままだ。実質賃金は上がらず、格差是正も進まない。首相の唱える「新しい資本主義」により、どうやって「成長と分配の好循環」を実現していくのか、具体的に示してほしい。 新型コロナ対策では、安倍・菅政権の際の反省を踏まえ、何を改善していくのか明らかにすることも重要だ。岸田内閣の発足からまだ2週間程度で、首相には実績らしい実績はない。この衆院選は安倍・菅政権の総括でもあり、両政権下で相次いだ「政治とカネ」の問題に、首相がどう向き合うのかも問われる。 立民は「1億総中流社会」の復活を主張、首相以上に分配重視に踏み込んだ。ただ、消費税率5%への引き下げや、個人所得1000万円以下の人への所得税免除などは赤字国債を発行して賄うという。財政規律との関係で、より詳しい説明が必要だ。立民は、同党中心の政権が樹立された場合、共産から「限定的な閣外からの協力」を受けることで合意した。外交・安全保障政策が異なる共産との協力関係に不安はないのか、疑念解消に努めることも求められる。 「自公政権には失望したが、今の野党にも政治は任せられない」という声をよく聞く。しかし、未来を決められるのは有権者の一票だけだ。納得できる選択肢がないとしても、各党の政策を吟味し、コロナ後の日本を誰に託すのか、熟慮しなければならない。 (時事通信解説委員・水島信) (引用終わり) 今こそ、東京の政府への怒りをぶつけるとき。 さぁ、皆さんはどの政党、どの候補者に未来を託しますか?