大西洋のハワイ、ポルトガル・アソーレス諸島!
私は8年前にポルトガルへ一人旅をしました。私はその際、首都・リスボン(Lisboa)、世界遺産の都市・シントラ(Sintra)、そしてユーラシア大陸の西端・ロカ岬(Cabo da Roca)を訪問しました。しかしその3か所はいずれも「リスボン首都圏」に属する地域ばかりで、遠隔地へ行く機会はなかなかありません。 ちなみにリスボン(Lisbon)は英語名です。 ポルトガル語:リジュボーア(Lisboa) ドイツ語:リッサボン(Lissabon) そんな中、私は「地球の歩き方・ポルトガル」を読み返して、一度は行ってみたい場所を見つけました。それが、大西洋に浮かぶアソーレス諸島(Açores)です。 首都・リスボンから西へ約1,500km。周辺に孤立して浮かぶ9つの島々から構成されます。最大の特徴は、プレートがぶつかる活発的な火山活動によって生まれた島々であることです。火山、クレーター、カルデラ湖、洞窟、温泉などがあり、豊かな地形をはぐくんできました。まさに「大西洋のハワイ」と言われるような別世界で、「ポルトガルだけど、ポルトガルではない」独特の自然・文化が残っています。日本にたとえると沖縄県のような存在ですね。 アソーレス諸島の島々は3つに大別されます。 東部: (1)サンミゲル島(Ilha de São Miguel) →アソーレス諸島の玄関口。州都・ポンタ・デルガダ(Ponta Delgada)があります。諸島の中で最大の面積を誇る島であり、諸島全体の人口(約23万6,000人)の半分にあたる約13万3,000人がこの島に密集します。サッカーチーム・サンタ・クララ(ポルトガル1部リーグ所属)の本拠地でもあります。 首都・リスボンからは飛行機で約2時間25分。 (2)サンタマリア島(Ilha de Santa Maria) →アソーレス諸島の中で最も東に位置する島。つまり諸島の中で大陸に一番近い島です。 中部: (3)テルセイラ島(Ilha Terceira) →諸島の中で2番目の人口(約5万6,000人)を誇る島。中心都市・アングラ・ド・エロイズモ(Angra do Heroísmo)の中心地区は世界遺産に指定されています。また、アソーレス諸島の地方裁判所の本庁がその都市に設置されています。 (4)サンジョルジェ島(Ilha de São Jorge) →東西に細長い島で、トレッキングが人気。 (5)ピコ島 (Ilha do Pico) →諸島の中では2番目に大きい面積を誇る島。漁業やワイン造りが盛んな島。独特なブドウ栽培の風景は「ピコ島のブドウ園文化の景観」として世界遺産に登録されました。1980年までは捕鯨船の基地としても有名でした。 (6)ファイアル島(Ilha do Faial) →中心となる町・オルタ(Horta)は大西洋を横断するヨットの寄港地となっています。 (7)グラシオーザ島(Graciosa) →島全体が1つの火山。家の壁が白く塗られていることから「白い島」とも呼ばれています。 西部: (8)コルボ島 (Corvo) →人口約400人という小さな島で、大きなカルデラがあるのが特徴。9つの島の中で面積が最も小さいです。 (9)フローレス島(Ilha des Flores) →9つの島々の中で最も西に位置する島。他の地域よりも降水量が非常に多い、緑の濃い島。日本にたとえると屋久島のような存在ですね。