カテゴリ:島ネタ
石垣島はここ数年カフェと居酒屋の乱立状態である。
似たような建物とほぼ同じメニューによって営まれるカフェが島の北側 山原地区に立ち並び、新規開業の居酒屋は島の繁華街・美崎町はもとより市街地全体に広がる勢いだ。 離島という地域性を鑑みればあまりに特殊化・専門化するのが難しいのは間違いないのであるが、これら乱立状態のカフェや居酒屋の営業スタイルにはほとんど差異がなく、どう贔屓目に見ても横へ倣え式の発想が起点にあることは否めないと思う。 カフェを始める大半は本土出身者であり、居酒屋起業の多くはシマンチュ(地元)であるわけだが、これら同一スタイルの店舗が乱立するのは観光都市として非常にうまくないように思うのである。つまり利用者側の視点から見るに『何処でメシを食っても同じだろ。出してるもん一緒なんだからさ。じゃ、何処でもいいよ』となるのは必至であれば評価寸評の行き着く先は魅力のない店。面白みのない島。つまんない石垣島観光なのである。 そこんところを現在先駆的に体現しているのが島のTシャツ業界だ。どう体現しているかと言うと業界の方々が言うに『今はTシャツが売れなくなった』らしい。で、業界の方々がその原因を何処に求めているのかと言うと昨今の世の中の底なしの不景気のせいとなるのであるが、本当だろうか? 勿論そういう社会的経済的な理由もあるにはあるのだろうが、そればかりではない筈だ。上記カフェや居酒屋の横並びの営業スタイルに先駆けること数年、島のTシャツ業界は似たような絵柄と似たような文字を書き連ねた横並びのTシャツの製造販売を拡大してきたのである。 曰く。イチャリバチョーデーだのオーリトーリだのオジーオバー、アンガマー、泡盛、ゴーヤチャンプル、水牛、マンタ、エメラルドブルーの海みたいなキーワードをもとに出来損ないの習字を背中に入れ、かわいい系のイラストをそこにちりばめるだけのアイディアもなければデザインもしてるとは言い難いお手軽で安直なプリントをやり続けてきた結果としての『今はTシャツが売れなくなった』となるわけだ。商売だからという利いた風な大義名分を掲げ、一円でも安くプリントする業者を探すことには相当な時間と労力を掛けるくせにデザインや営業販売コンセプトを煮詰めたりはしないのだから世の中の人たちが欲しがるTシャツなど用意できるはずがない。 島っぽいイラストか言葉なんかいれておけば観光客は喜んで買っていくだろうとあまりに観光客をなめすぎなのである。要するに。 乱立するカフェや居酒屋の中にも真っ当なアイディアとスタイルを貫いているところも少ないながらもあるにはあるし、先駆けてダメになったTシャツ業界を横目に見つつ真っ当なカフェや居酒屋には是非頑張ってもらいたいのであるが、足を引っ張るどうでもいい店が多すぎるのが先行きチョット気になるところである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.10.22 22:06:35
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