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社会は厳しいもの。会社は厳格に運営される組織。みたいなデフォルトがニッポン人の多くには設定されている。ほぼ確実に。間違いなく。
ゆえにそのデフォルトが昔から随分と足枷になった。どのように足枷になったかと言うと、例えばイベント等の企画なり起業なりアイディアなりの表明・発表・主張などを始めた最初の段階で良識あるニッポン人を自覚する多くの方から横槍が入るのである。正直に言うと横槍が入るのではなくて年端も行かない若造の戯言と遥か大上段から叩き潰しに掛かられるのである。 我こそは社会規範。 大ニッポン人の鑑。 社会正義にして悪と甘ちゃんと生意気の性根を叩き直す良識派 ま、そのような方々に年代別の多寡があるかと言えば偏りと言うべきほどのものはないのであるが、個人的な印象としては二十代後半から四十代に掛かる所謂中堅と称される立場の人たちにありがちな性向であるかも知れない。社会は厳しく、けっして甘いものではない。ろくに世の中も知らぬ若造に何が出来るか。どうせ失敗するのがおちだ。もっと勉強してから出直してこい。何かと言うとそのような言説を振り回す方の多いことよ。 そこで八重山。 私がこの地を面白いと感じるのは、上記の如き『社会厳格論』に対するアンチテーゼが八重山社会には脈々と受け継がれているからである。そう。この地が日本ではないと感じる材料の一つは紛れもない社会に対する甘さ、組織に対するゆるさなのだ。 社会や会社組織が厳しいものなら二日酔いで遅刻したり無断欠勤は出来ない。不可である。 しかしここらで生きている人は誰一人「社会って厳しいもの」とか「会社経営をするのは大ごとだ』なんて思っちゃいない。みんな「たいへんだけどなんとかなるさ」とか「失敗したらもう一回やり直せばいいだろ、別にそれだけのことだろ」なんて思っているのである。そして私はそれが正解だと思っている。社会は厳しいなんていう面倒くさい共同幻想をどうしてわざわざ持たねばならぬのか私は理解に苦しむし、数年前に起業して経営者連中と付き合うようになったから余計に感じるのだが会社経営してる連中なんてのはその規模の大小に関わらずどいつもこいつも出鱈目だ。 ま、出鱈目まで言うと語弊があるかも知れないが、それほど深くも先までも考えちゃいないし、体系的に物事を捉えてもいないのは確かだ。わりと直感的に動いたり考えたりする人のほうが多いと思うし、そりゃ中には切れ者みたいな人もいるだろうがそんなのは極少数の経営者に過ぎないのである。 つまり、社会は甘いと思えば甘くもなるし、会社組織は厳格に運営されているわけでもないし、起業や経営は大ごとでもない。もし厳格に運営されているなら経営が傾くこともないだろうし、社内や業務に重大な問題が起きることもないだろうが、一部上場から零細町工場にいたるまでどこもそこも問題だらけでもなんとかかんとかやっているってのが実情だろう。 だからこれからの若い人はもっと自由に発想して、自由に動いていいと思う。失敗したらやり直せばいいだろうし、あなたが一生懸命やっているなら幸運が味方してくれることもあれば助けてくれる人が現れることだってあるのだから。 そうそう。八重山の人は社会は厳しいとは思ってないが、本土はキビシイと感じてるのは確か。社会は厳しく会社組織は厳格なんて妄想をみんなで持ってる空間に暮らすのはキビシイもの。ゆるく暮らすならやっぱり八重山ってことで、ひとつ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.14 19:51:47
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