【将棋(戦略)思考講座】--詳細
於)福岡SOHOサポートセンター様
2007年6月27日
この日の参加者は、3名でした。
お一人が、将棋有段者。(日経新聞夕刊の告知で参加されました)
あとのお二人は、初級者でした。
駒の動かし方は判る程度の方でした。
1)逆転の発想の礎となる事をご紹介しました:
--護身術から:
◎暴漢に手を掴まれた方が実はチャンスである。
*手を掴まれた。しかし、相手の手は、
自分の手を掴んでいるので、固定されている。
この手を狙って関節を取れば良いです。
2)詰め将棋(3手詰)を3題お見せしました。
--欲を100%出すと失敗する例として、
*駒の配置:
攻め方:▲8五角、▲5三銀
持ち駒:銀1枚
受け方:△5一玉、△4一銀、△6一銀
この詰め将棋は、有名なものです。
将棋とは、一般的には、相手の駒を取れる場合は、
取ったほうが良いです。しかも敵陣に入る時に
成れる場合にはなった方が良いですね。
しかし、この詰め将棋の場合、
8五角が敵陣深く入り込んで、後手陣の4一まで
銀を取りながら成りこんでしまうと、
△同玉、▲4二銀、△3二玉 とスルスルと逃げられます。
不詰みですね。
将棋での一般的な、常識的な考え方では、
4一角成りとしたいのですが、これは、腹が一杯になる手です。
正解は、▲5二角成り のタダ捨てが正解です。
この手は、「腹八分」の手です。
なにしろ、角をタダ捨てするのですからね。
然し、ワザとこの手を指して、
相手の銀(いずれかの)を玉頭に移動させて、
相手銀の腹から、持ち駒の銀を打てば詰みます。
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別の詰め将棋;
*駒の配置:
攻め方:▲3四銀、
持ち駒:金、銀(各1枚)
受け方:△2一桂、△2二玉、△1一香、△1四歩
これは5手詰です。
初手は、▲2三銀打ち、
2手目- △1三玉
ここからが問題です。
実は、1手目に打ちました2三銀が、
攻め駒の邪魔になっているのです。
--これは例えれば、社員同士が張り合って、
或いは、能力のある社員同士が互いに
お互いの能力をそぎあっている状況に似ています。
2三銀がなければ、1三玉の形ですから
▲2三金で詰みます
3手目は、1手目の銀を1二に成り捨てることです。
つまり、1二銀成り です。
折角打った銀を敢えて捨てることで、
相手玉の逃げ道を封鎖し、
金を打ち込む場所を作るのです。
これは将棋によく出てくる発想です。
つまり、味方の駒が逆に邪魔になる場合には
それを上手く消して、攻めが継続できる様に整えます。
自陣の整理、弱点の解消という発想です。
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その後、講座では、「グーチョキパー将棋」を紹介し
これを使って、思考方法をご紹介しました。
*内容:
これは、変速の将棋で、
ジャンケンのグー・チョキ・パーの絵が
駒に書かれています。
各々3枚と王様の計十枚です。
5マス X 5マスの将棋盤で指します。
王様は、飛車角の様に四方八方に動けます。
何マスでも動きます。
但し、駒を飛び越せては動けません。
その他の駒は、「バックができない金」の動きに成ります。
ジャンケンのグーチョキパーの力関係が
そのまま適用されます。
ですから、グーは、相手のチョキを
チョキは、相手のパーを
パーは相手のグーを取れます。
勝負は、1)相手の王様を詰める か
2)相手の駒(同じ種類)を3枚取れば勝てます。
ですから、戦いの状況により
王様を詰める /相手の同じ種類の駒を3枚取るか
このいずれかの方針に絞って戦いを進める事になります。
このグーチョキパー将棋に関連する色々な方向性や
作戦の立て方などを思考術としてご紹介しました。
【末次通訳事務所】
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最終更新日
2007年06月28日 17時20分50秒
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