マリーナ・オフシャンニコワ Марина Овсянникова に罰金刑
マリーナ・オフシャンニコワ(ロシア語: Марина Овсянникова、旧姓はトカチュク〈Ткачук〉)ロシアのテレビ局チャンネル1のプロデューサーである。2022年のロシアによるウクライナ侵攻に抗議するために生放送中のニュース番組に乱入したことで、国際的に注目された。ロシア人の母とウクライナ人の父のあいだに生まれた。クバン州立大学で学位を得て、後にロシア大統領府附属ロシア国民経済行政学アカデミーも卒業し、 全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社に入社した。2002年にはニュースメディア「Yuga.ru」からインタビューも受けている。2022年3月14日、ロシアのウクライナ侵攻を扱った夕方のニュース番組「ヴレーミャ」(数百万の視聴者を抱える)の生放送中に、オフシャンニコワは反戦メッセージを手書きした紙を両手に広げて、ニュースアンカーであるエカテリーナ・アンドレーエワ(英語版)の背後に立った。彼女の掲げたメッセージはロシア語と英語がまざっていた。No WarОстановите войну, не верьте пропаганде, здесь вам врут.Russians against war戦争反対戦争をやめて、プロパガンダを信じないで、いまあなたは偽られているロシア人は戦争に反対するオフシャンニコワの乱入によって生放送は中断した。この番組には珍しく、録画のダウンロードもできなくなった。事前に録画されたメッセージオフシャンニコワは事前に録画したメッセージをメッセンジャーアプリ「Telegram」に投稿していた。「クレムリンのプロパガンダのために働くのが恥ずかしくなった」という内容だった。ウクライナで起こっているのは犯罪だ。ロシアは侵略国家であり、その責任はたった一人の人間の良心の問題ですらある。その人とはウラジーミル・プーチンだ。私の父はウクライナ人で、私の母はロシア人だ。2人がいまだかつて敵同士であったことはない。いま私のつけているネックレスは、ロシアがただちに兄弟相争う戦争をやめねばならない現実の象徴であり、兄と弟はいまからでもやりなおせるだろう。この数年間、私がクレムリンのプロパガンダに手を貸しながらチャンネル1で働いたことは不幸なことであり、恥だと思っている。何が恥ずかしいかと言えば、テレビに嘘が流れるのを放っておいたことだ。職場の人間がロシア人をゾンビにするのを放置してきたことが恥ずかしいのだ。すべてが始まった2014年に、私たちは沈黙していた。クレムリンがナヴァリヌィを毒殺しようとしたときにも私たちは抗議しなかった。私たちはこの非人道的な政府を職場で息をひそめてみているだけだった。そしていま、世界が私たちに背中を向けている。いまから数えて第10番目の世代にいたってもこの同胞殺しの戦争の傷は忘れられないだろう。私たちロシア人は考え続ける知的な人間だ。この狂気をくいとめるのは私たちの力しかない。抗議活動をしよう。何も恐れることはない。私たちを一人残らず拘束することなどできるはずがない。オフシャンニコワは番組の生放送中に反戦活動を行った初めてのロシア人ジャーナリストである(ただしそれ以前にウクライナ侵攻に抗議してロシア・トゥデイを去ったジャーナリストは20人におよぶ)。反応オフシャンニコワは、新たに制定されたメディア規制法と、ロシア政府が特別な作戦とみなすウクライナでの軍事行動に関する検閲の結果として警察に身柄を拘束された。ロシア政府のスポークスマンであるドミトリー・ペスコフは、オフシャンニコワの抗議をフーリガンに例えて非難した。オフシャンニコワが乱入した瞬間の動画は、Facebook、Twitter、Telegramなどの様々なソーシャルメディアで拡散しされ国際的な注目を浴びた。3月15日、ウクライナのゼレンスキー大統領は新たに公開した動画のなかでオフシャンニコワに感謝の言葉を述べている。アメリカの上院議員バーニー・サンダースも、たいへんな勇気を示したと彼女を賞賛した。事件後オフシャンニコワは逮捕されて、モスクワのオスタンキノ警察署に連行された。オフシャンニコワの弁護士は面会もできないどころか12時間以上も彼女の行方がわからない状態が続き、放送の翌朝以降も所在地はわかっていない。3月15日の朝、Twitter上でオフシャンニコワと同名のアカウントから、彼女は何も後悔しておらず、現在は自宅で軟禁状態であるという内容のツイートが投稿された。さらに「それでもあなたの支持が必要 #StopTheWar」というツイートが投稿されたが、結局このアカウントはその日の正午までに削除された。反戦訴えたロシア国営テレビ職員の女性に3万円余りの罰金刑ロシアの国営テレビのニュース番組中にスタジオに入って反戦を訴え、拘束された職員の女性に対し、モスクワの裁判所は、日本円で3万円余りの罰金刑を言い渡しました。女性は裁判所から出たあと「取り調べは14時間以上続いた」などと述べるとともに支援者に感謝の意を示しました。ロシア国営テレビで働くマリーナ・オフシャンニコワさんは3月14日、ニュース番組中にスタジオに入って「戦争反対」などと書いた紙を掲げて反戦を訴え、言論統制が強まる中での行動が瞬く間に世界に伝えられました。オフシャンニコワさんは警察に拘束され取り調べを受けていましたが、モスクワの裁判所は15日、「事前に通知せずにイベントを催した」などとして3万ルーブル、日本円でおよそ3万3000円の罰金刑を言い渡しました。オフシャンニコワさんは裁判所から出たあと、記者団に対し「この2日間は文字どおり寝ずに過ごし、人生の中で非常に困難な日々でした。取り調べは14時間以上続き、親族や友人と連絡をとることも許されず、法的な支援も受けられませんでした」と述べ、支援者に感謝の意を示しました。今回の行動に対しては、ロシア国内からもSNS上で賛同したり応援したりするメッセージが相次ぐなど反響が広がっていますが、ロシア大統領府のペスコフ報道官は3月15日、「野蛮なものの行為だ。われわれとは関係ない」と述べるにとどめました。オフシャンニコワさんはこれまでにSNSに投稿した動画で「暴挙を止めるには私たちの力しかない。抗議集会に加わってほしい」と訴えていて、軍事侵攻への反対の声の高まりにつながるか、注目されます。(2022年3月16日 4時45分 NHKを参考にまとめました)TVで反戦訴えた女性釈放 ロシア裁判所、罰金3万円科すロシアの政府系テレビ局で、生放送中だった人気ニュース番組に乱入し、同国のウクライナ侵攻に抗議した女性編集者が3月15日、モスクワの裁判所により3万ルーブル(約3万3000円)の罰金支払いを命じられ、釈放された。「第1チャンネル(Channel One)」の編集者マリーナ・オフシャンニコワ(Marina Ovsyannikova)さんは3月14日夜、ロシアで最も視聴されている同局の夜のニュース番組で、「戦争反対」と書かれた紙を持って乱入。違法な抗議活動を呼び掛けた罪に問われ、最高で10日間の拘留が言い渡される可能性があった。 罪状は放送の妨害ではなく、ロシア人に反戦デモへの参加を促した動画メッセージを投稿したことに対するものだった。ただ同国では最近、同国軍に関する「偽情報」を掲載したメディア関係者を取り締まる新法が成立。弁護人はAFPに対し、オフシャンニコワさんが今後同法に基づき訴追され、最高で15年の禁錮刑を科される可能性もあると述べている。出廷したオフシャンニコワさんは無罪を主張し、「ロシアが罪を犯していると今も確信している」と陳述。判決後には記者団に「文字通り眠れずに2日間を過ごした」と語り、14時間以上尋問を受けたことを明らかにした。(2022/3/16(水) 4時49分 配信 AFPBB Newsを参考にまとめました)私生活オフシャンニコワはノーヴァヤ・モスクワに2人の子供と暮らしている。夫はロシア・トゥデイのTVディレクターである。