|
カテゴリ:部活
あいたかったのねー。
……!!消えていなかったのですか!? 当たり前なのよね!オマエの゛知りたがる心゛を奪うまでは消えないのよね! <素敵な笑顔> 6限目が終わったとたん、なにか胸騒ぎがした。 なんでだろう、と思ったけどデジタルワールドの平和はもう取り戻したし。 絶対、ありえないとおもった。 今日は、大輔くんたちと一緒にまたデジタルワールドに行くことになってる。 私は、いつも6限があるときは楽しみ。 あの、やさしい笑顔にであえるから。 5限の時は、いないの。 中学校はずっと6限までだから。 「ヒカリちゃん。」 「あ、タケル君。」 タケル君が、私を呼んだ。 一緒に行こう、とのお誘い。 もちろん、OKした。 だけど、パソコンルームにはあの人はいなかった。 「光子朗さん、いないね。」 「うん、どうしたんだろう…。」 学校を休むんでいるということはまずない。 一緒に来た。今日はお兄ちゃんと光子朗さんと一緒に。 すると、お兄ちゃんが掛けてやってきた。 とても焦っている様子だった。 「ヒカリ!!大変だ!」 「ぇ、なに?お兄ちゃん。」 「光子朗が…消えた。」 消えた。 その言葉に、私は胸に何かが突き刺さるような思いをした。 どうして? どうして優しいあの人が消えちゃうの? 私はその場にへたりこんでしまった。 その場にいたテイルモンが優しく私を慰めてくれる。 大丈夫、すぐみつかるわ。って。 「いつからいなくなったんですか?」 「昼休みからだ。いつもと一緒…昼飯を食べてたんだ。俺と、ヤマト。空と。一緒にいた光子朗はすぐ食べ終わって図書室に行った。そこから行方知らずなんだ。」 つまり、神隠しのような者に遭ってしまっているのかな。 図書室を探したけどいないし、学校中を捜したけどいないって。 その時。 ―――助け…て…… 声が聞こえた。 幻聴かと思った。 うっすらとしか聞こえなかったから。 ―――助けてください…ヒカリさん…! 「!!」 はっきり聞こえた。 私の、大好きなあの人の…声。 助けを求める声…。 「光子朗さん!」 「ぇ?ヒカリちゃん??」 私は無我夢中で走った。 声のする方向へ…必死に走った。 気づいたら、森の中にいた。 あたりを見渡しても、木々が聳え立っているだけ。 なんだか、暗黒の海みたい。 出口が見つからないの。 「光子朗さん!」 「光子朗!」 私とテイルモンは必死に呼んだ。 すると、茂みががさがさと動く。 茂みから出てきたのは…バブモンだった。 「バブーバブー!」 「テントモンだわ。」 私にはわかった。 テントモンは、強制的に退化させられていることに。 必死に「光子朗はんをたすけてくんなはれ!」と私に言っている。 「どこにいるの?おしえて!」 「バブバブー!」 バブモンはぴょんぴょん跳ねながら、その場所へ案内してくれた。 そこに、倒れている光子朗さんと、怪しげなデジモンがいた。 テイルモンはすぐに戦闘隊形に入ってくれた。 私は、光子朗さんのそばによる。 息苦しそうに、その場に倒れている。 そのデジモンに傷つけられた…後があった…。 私は、光子朗さんを必死に呼んだ。 「しっかりしてください!!光子朗さん!!」 だけど、返事が無い。 言葉を、奪われているかのように、意識が朦朧としているかのように…。 私をみてくれない。 「バブバブー!」 「…ぇ?」 バブモンは、私に言った。 ゛光子朗はんは、ヒカリはんを必死に呼んでたんや。でも、ベーダモンに無理矢理言葉をうばわれてしもうて…゛ って。 だから、私はテイルモンをみた。 やる気満万にガッツポーズをしてる。 「ヒカリ、お願い。」 「うん!」 私の紋章が、テイルモンを更なる進化へと導く。 ―――テイルモン超進化 エンジェウーモン! それと同時に…光子朗さんは目を覚ました。 まだ虚ろだ。 でも、しっかりと私を見てくれている。 「 。」 声がでてない。 バブモンが言ったことは本当で。 言葉を奪われている。 「許せない…、貴方だけは絶対に許せない!!」 「あなた一人で私が倒せるとおもっているのよね!?」 「黙りなさい!オマエは光子朗の言葉を奪った。それが、ヒカリにドレだけつらい思いをさせているとおもっている!だから、私はオマエを許せない!」 コォオオオォオオオォオォオオッ! 聖なる輝きが、エンジェウーモンを包んだ。 「ぁ…。」 すこし、声を発してくれた。 嬉しかった。 涙があふれる。 「やられるわけないのよね!!゛悪魔の投げキッチュウvv゛」 「消えなさい!゛ヘプンズ・チャーム!゛」 事がおわり、私は光子朗さんの傷の手当てをしていた。 バブモンも、無事にテントモンに戻ったし。 テイルモンはテントモンとお話中。 「うれしかったなぁ…。」 「ぇ?」 「ヒカリさんを、ずっと呼んでたんです。言葉を失っても…。本当に来てくれて…嬉しかった。」 優しい、優しい微笑みが。 私に向けられている。 思わず、私は光子朗さんに抱きついた。 うわぁ、って声がしてるけど…どうでもいいの。 嬉しい。 私を、ずっと呼んでいてくれたことが…とても嬉しかった。 「大好き、大好きです。光子朗さん…。」 不意にでてしまった本音。 でも、嫌われたってカマワナイ。 ―――僕も、ヒカリさんが好きです。だから、呼んでいたんですよ。 光子朗さんが、耳元でそう私に継げた。 嬉しくて、涙がボロボロとあふれた。 しばらく、私達はそのままの状態だった。 学校に帰ると、お兄ちゃん…タケルくん…そして皆がいた。 「光子朗!!心配したぜ!!」 「すみません。太一さん…ヤマトさん、空さん。」 「誰にやられた!?その傷!」 「いぇ、あの…。」 「二人とも!光子朗くんが困ってるじゃないの!止めなさい!」 ソンな会話が聞けて、私は微笑んだ。 不意に、光子朗さんと目があった。 光子朗さんは、不器用に微笑んで手を振ってくれた。 私も。 その笑顔に向かって手を振った……。 ―――END――― シリアスからほのぼのネタは大好きです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.11 22:15:07
コメント(0) | コメントを書く |