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テーマ:ノンジャンル。(2210)
カテゴリ:つぶやき
カレーパン事件、ターバン事件(カテゴリーの昔の日記参照)と
何かと家庭内を騒がしていた姉の最強のお話、 久々にいってみます。 チャプター1 走馬灯 あれは、かれこれ20数年程前。 巷ではイケメンをPVに出演させるなど、 話題にも事欠かないマドンナなどが流行っていた頃。 両親が仕事の関係で、姉と私を残し、地方に何ヶ月か 赴いていたため、私は姉と二人暮らしをしていた。 その借家には、東京の下町から一家で越してきたのだが、 なんだか曰くつきの家だった。 家族が揃わないのである。引越して直ぐに両親は いなくなるし、専門学校に通っていた私は、何故だか その家に帰るのが嫌で嫌でしょうがなかった。 両親がいないのをいいことに、バイトに明け暮れたり 友人宅へ泊まり続けたりして、家に帰らない日々が 続いていた。 そして、ある晩のこと。 居間で1人テレビを見ていた私・・強烈な睡魔に おそわれ、そのままこたつで眠ってしまった。 しばらくして、寝苦しさを覚えながらも、 夢うつつの頭のなかでは、 こたつで寝ていればこんなもんだ~と 起きるのが億劫なので、そのまましばし我慢 していたのだが・・ 次の瞬間、強烈な重みを胸の上に感じた。 今でもあの感覚は覚えているが、完璧に誰かが 乗っている。絶対にのっている。 苦しくて息も出来ない状態。 怖いけれど、声も出ないし、目をあけることも 出来ない。これが俗に言う 金縛りなのか? とにかく重い、どいてくれ~どけ~ と心の中で呟いた。 しかしまだ重い。からからの声で、どうにか 声を絞り出した。「どいてください!」 次の瞬間、丁寧語が功を奏したのか、 身体が急にす~っと軽くなった。 しかし直ぐに起き上がるのは怖い。 目を開けるのもためらわれる。 うつぶせになり、朝がくるまでひたすら待った。 もちろん目をつぶったまま。 そして朝になり、2階に一目散に駆け上がり、 姉を叩き起こして、わめき散らした。 こんな怖い体験をしたのだと。 次の瞬間発せられた姉の言葉に私は凍りついた。 「あっ、あの人でしょ、あの白い着物の女の人。 あの人ずっとこの家にいるんだよね。 あんたは、いつもいないから判んないだろうけど、 私なんか、この間、階段を登る時、足つかまれたし。」 まるっきり 貞子の世界観である。 姉は随分前からその人とは、顔見知りだったようだ。 「この土地はなんか因縁めいたものを感じるから、 早く出たほうがいいね。なにか起こる前に」 しかし、悪いことは起こった。 それから暫くして、私は駅に向かう途中の道で 車に突き飛ばされた。 原付自転車に乗っていた私は、反対車線まで飛んだ。 生まれて初めて見た走馬灯の瞬間だった。 人間とは面白い。あの短いたった2,3秒の間に 自分の過去が360度スクリーンで 頭の中をグルグル回り、忘れていた過去までも 映し出される。 そしてそれと同時に、飛んでいる自分が スローモーションになっていて、回りの光景が 鮮明に視界の中にも飛び込んでくるという、 時間を超越した不思議な感覚までも体験した。 もしかしたら死ぬのかな?とも思った瞬間だった。 ・・・to be continued お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.13 01:56:20
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