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テーマ:ノンジャンル。(2210)
カテゴリ:つぶやき
昨日の日記の後半です。先に↓を読んでから見てね!
チャプター2 お姉ちゃん、とうとう壊れたか? 着地地点はラーメン屋の前だった。 私が宙を舞い、反対車線を越え、走馬灯の映像を垣間見た 直後に、原付バイクもろとも、見事に店頭で転倒した。 そこからは、時間は普通の流れに戻っていた。 身体に走る激痛、これは完璧にどこかに異変が起こっている と思っていたとき、ラーメン屋さんの店主とその奥様らしき ひとが駆け寄って来た。 「あなた、大丈夫?すぐに救急車呼んであげるからね!」 「すいません・・」 あっ、話してる。 私はどうやら意識ははっきりとしているようだ。 救急車が来るまでの時間、辺りは大騒ぎになっていた。 私をクラッシュした車に乗っていた中年のおじさんの オロオロとした様子、集まるたくさんの人たち、 心配そうに見つめてくれる、善良なラーメン屋さんの夫婦。 ラーメン屋さんの奥様が、気をきかせてくれて、 自宅に電話をしてくれた。 その甲斐あって、病院に到着し、それ程時間が経たないうちに 姉がやってきた。やはり姉妹だ。目に涙を溜めて。 姉の話によると、私が出かけてから嫌な予感を感じ、 電話の前でずっと待っていたらしい。 ベルの音が1回ほど鳴った時点で受話器をあげたのは その予感が的中したという事だろう。 そして、ラーメン屋さんの奥様の話を聞き終わらないうち に、事故現場の映像が浮かんだらしい。 (ある意味怖いが・・) 不幸中の幸い・・というか、私は全身打撲という事で たいした怪我をしなかった。 反対車線から車が来ていたら、大変なことになっていた だろうと思うと、恐ろしいの一言である。 車を運転していた人も、悪い人ではなかった。 前方不注意の交差点の出来事、お見舞いにも早い段階で 来てくれ、誠意を見せてくれたので、 示談で穏やかに解決した。 それから1ヶ月ほど経った頃だっただろうか、 もう、階下では絶対に寝ないと決めた私は、 2階の部屋でウトウトとしていた。 夜中にドアの開く音、どうやら姉がゴミを捨てに 外に出たらしい。その頃は、夜中にゴミを出しても お咎めがあまりない時代だった。 そして次の日の朝。 隣で布団の上に座っている姉。 どうやら寝ていない様子。 どうしたのか?と聞く私に、姉が答える。 「ゆうべ、ゴミを出しに行ったら、ゴミ捨て場まで歩いて いるときに、ペタペタと何かがついてくる足音がしてさ~」 それ以上、聞きたくなかったが、人間とは知りたくなるもの・・ 「それ、なんだったの?」と私。 姉「振り向くのが怖かったから、シカトしてゆっくり歩いてたら、 まだついて来る。 少し歩いて止まると、その足音も止まるんだよ」 私「えっ・・それで?」 姉「結局、ゴミ捨て場まで行って、ゴミを置いて、 どうしようかな~と考えていたら、肩を叩かれた」 私「なにに・・・?」 姉「振り向いたら、宇宙人っぽいのがいたよ」 私 ????????????????? 姉「映画で見たのと似ていた。 つるっとした顔にギョロッとした目。 細長い腕と足、毛はなかった」 私 ????????????????? 姉「乗るか?と聞かれたけど、やめといた」 私「なにに?」 姉「なにって、向こうに宇宙船が止まってるって 言ってた。」 私「何語だったんでしょうか?」 姉「何語って、インスピレーションでしょう、何言ってんの?」 私「まだ眠いから寝る・・・」 布団を頭からもう一度かぶり、布団の中でこの後の予定を 考える私。とりあえず、両親に電話して、 姉が壊れたと告げ、どっかに連れて行けと伝え、 どっちか、早く帰ってきてよ~と泣きを入れようと・・ 次の瞬間、思いっきり布団をひっぺがされ、姉が呟く 「まじで、この家はマズイから、引っ越そう。 どうせ借家なんだし、後でお母さんにでも電話して そう言っておくから。」 あら、意外と冷静だったのね、と内心ほっとする私。 もしかしたら、この家を出たいが為に、姉が作った 作り話なのかもしれないと感じ始めた私だった。 そして、しばらくしてその家から脱出した。 家計的に苦しい状況だったので、引越し代や新しい アパートの契約料などなど・・両親に負担がかかる ことを考えると気が重くなったのだが、 不思議なことに、費用の合計金額は、事故の時の 示談金とほぼ同じだった。このお金を使うのに抵抗 があったかというと、全然なかった。 なぜなら、示談金の請求をする時に、バイトを休んだ 日数分の賃金と精神的なお見舞金を計算して 相手に提示したのは、姉だったから。 私だったら、きっとお見舞金3万円位と医者代で 済ませていただろう。 そういう訳で、示談金を全てつぎ込み新しい アパートに引っ越した。(カレーパンのアパート) そして、そのアパートではいい感じに暮らすことが 出来た。姉が選定したアパートだし。 あの日のとんでもないお話を、裏付けること になるだろうという事件が、このアパートで起こる。 それは、また次の機会にでも・・・ The End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.13 10:15:03
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