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テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:好きな映画・・ヒューマン系
今までにあんまり感じたことのない感覚、
うまく口では現せない。 心が重くなり、もやっと感は残り 考えてもすっきりとは、答えが出ないのだが、 美しく深みのある映画。 この感覚が一番、この映画を観た後の感想に適している。 「父、帰る」 2003年 ロシア 監督 アンドレイ・ズビャギンツェフ あらすじ ↓ 12年ぶりに戻ってきた父親に、戸惑う兄弟。 彼らの困惑を無視するような態度の父親と、 兄弟は、いきなりの小旅行に出かけることになる。 感想 ↓ 最初から最後まで、淡々と陰鬱な気分で映画は 進んでいく。唯一の救いは、 ロシアの景色が美しいということか・・ --登場人物を、3段とびで現すとしたら-- ホップ・・周りに巻かれるタイプだが 人は良さそうな長男気質の兄。 ステップ・・しっかりしていているのだが、強情な故 人に弱みを見せたくない弟。 甘えるのも下手なタイプ。 しかし兄より影響力がある。 ジャンプ・・得体の知れない12年ぶりに戻ってきた父親。 不協和音が響く中、進行していく旅、 意思が通じ合わない3人を見ているのは、かなり の根性を必要とする。胃が痛くなりそう・・ 父親側の気持ちになったとしても、弟には イラつくし、子ども側の気持ちに置き換えたと しても、威圧的な父親にムカっとするだろうし~ どっちもどっち・・・な気分。 とにかく、胃が重くなるのは間違いなし。 しかし最後まで観てしまう。結末が気になるのだ~ これは、キリスト教の教えがモチーフになっている のかもしれない。私も詳しくはないが、いくつかの シーンで連想される描写があった。 イラついた自分を、責められたような気分にもなり、 思い通りにいかないという部分でのジレンマをも 感じてしまう。 心の奥にしまった風船をつつかれたような 感覚かもしれない。あんまり触れられたくない部分に 入ってこられた感じでしょうか・・・ 気になる方は、見て欲しい。そして、感想を聞かせて 下さいな・・ 映画を観たあとに判ったのですが、この映画で 兄役を演じていた男の子は、映画の撮影後、 再び訪れた湖で、溺死してしまったそうです。 ますます、痛い映画になってしまいました。 ご冥福をお祈りしたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.11.21 02:20:17
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