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2008.04.07
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DVDファンタジーなのに、ファンタージーに非ず?
 映画館で見逃した映画を待ってましたとDVDで鑑賞。

 かちんこ「パンズ・ラビリンス」
 2006年 メキシコ/スペイン/アメリカ
 監督  ギレルモ・デル・トロ
 出演  イバナ・バケロ、セルジ・ロペス他
  

 あらすじ ↓
 1944年のスペイン。内戦終結後もフランコ政権の圧政に反発する人々が、ゲリラ闘争を
 繰り広げる山間部。内戦で父を亡くした少女オフェリアは、臨月の母カルメンと
 共にこの山奥へとやって来る。ビダル大尉と母が再婚したためだ。

 冷酷で残忍な義父に恐怖と憎しみを募らせるオフェリア。
 そして到着の夜、彼女は昆虫の姿をした不思議な妖精に導かれ、
 謎めいた迷宮へと足を踏み入れる・・・・

 感想 ↓
 こんなファンタジー見たことない。正直な感想はそんなところだ。

 通常、ファンタジー作品を見た後は爽快でいて、心が軽くなり涙をポロリ・・
 とそういう図式が成り立ちそうだけれど・・・
 
 そういう感覚でみると、この映画のダークな描き方に、ついていけないかもしれない。
 現に一緒に見ていたマシューも、ストーリー展開が気になりながらも、途中で脱落。
 「こういう映像だと、最後まで見られない・・痛い~」と言い残し。

 途中、多く登場する残虐性のあるダークな映像は、通常のファンタジー作品をはるかに
 超えている。これは、子どもが見るには、辛すぎるかもしれない。
 
 フランコ政権に立ち向かう人々の敵であるビダル大尉と、オフェリアの反抗の矛先の義父
 であるビダルが、現実に存在している悪魔のごとし。
 子どもの力では到底、太刀打ちできない。
 
 ビダルと闘う反乱軍の人々、勇気を奮いたたせ、たいせつな者を守るために、不思議な迷宮
 へ足を踏み入れるオフェリア、ふたつの闘いが相乗効果を増し、
 現実の世界は辛くて悲し過ぎる と切に感じさせる描き方は巧みだ。

 ビダルを演じたセルジ・ロペス「ハリー、見知らぬ友人」の冷血でいて、他を寄せ付けない威圧感が
 名演技といえるだろう。オフェリアを演じた少女も、素晴らしかった。

 しばらくは、後をひきそうな気分。
 見た後は、心が軽くなる涙じゃぁない・・・
 こらえ切れない痛みに泣いた・・そういう感覚だ。

 でも、大人の方には強くオススメしたい。R15なファンタジーだろう。





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最終更新日  2008.04.07 23:40:22
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