名前なし、色もなし・・魂の浄化のみ
トシベエさん、ありがとう!レビューしていなかったのね、私。 「ブラインドネス」 2008年 ブラジル・日本・カナダ 監督 フェルナンド・メイレレス「ナイロビの蜂」シティ・オブ・ゴッド 出演 ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロほか 感 想↓ 「空を飛ぶ鳥さんに名前があるか?」あの岡本太郎氏の言葉を思い出します。 あえて、クレジットに名前を入れていないのでしょうか・・ 名前がないのと同じように、人種も関係ありません。見えない世界では。 生きていく為に必要な食を求めるただの人間です。 みな、あの伝染病に感染した時に魂の浄化期間が始まったのでは? なかには、浄化されない人もいるようですが。 医者の妻の彼女には、途中まで・・・・怒りに似た感情を覚えました。 お世話にかこつけて、逃げていたようにも映りました。 以下ネタバレあり、反転表示↓ もっと早くに行動を起こせるのではないか?「あんた、一人見えてんだから!!!!!」 ふつふつと心の中に涌いていく怒りを抑えながら・・ だから、なんでぇ~~~~~見えないふり?「あんた、見えてんでしょ~~~~~」 「なんとかしろよ!!!寝込みを襲うとか色々あるでしょ~ あんた見えてんだから!」 さまざまな私の心の声。 ↑ 女性が食べ物の代償として身体を差し出さねばならない!!! 言わんこっちゃぁないいいい!!!!なんで、あんたは何もしないのぉ!! 「あんた、見えてるんだから!!!」怒りインジケーター 振りっぱなし~ は、でも・・ここで気づきました。見て見ぬ振りをする医者の妻は 結局は見えている世界の私たちと同じ・・ 普段、自分に都合の悪いことは見えない振りをしている私たちとなんら変わりがない ということに・・・・ 彼女は酷い仕打ちで命を失った女性を見て、ようやく・・・ 過ちに気づいたのでしょう、見て見ぬ振りをしていた自分の。 あのときからは彼女の浄化が始まったのではないでしょうか。 ラストは・・・・ 見える世界で見つけた真のものを失うのは辛いことです。 きっと、彼女は・・・巣立っていく子どもを見送らなければならない 母親のような深い喪失感を感じたのでは? この先立ち直っていかなければならないのでしょう・・ 彼女は振り出しに戻ったんでしょうね。彼女の浄化期間も終わったのでは? 浄化後の世界の始まりですね。なかなかの力作でした。面白かったです。 でも、個人的に一番のヒロインは火つけたおばちゃんですが・・・ Nobubu的心を射られた度(5弓満点中)