ケンチャナ~サンヒョカ~
小説風旅行記第2章です。第1章は前日の日記↓にあります。そちらから、見てね~ 第2章ケンチャナ~サンヒョカ~(大丈夫、サンヒョク~) Nobubuは、マダムYの案内で焼肉屋へ行く途中、”パッチもん天国”韓国のコンビニで 店内のお菓子棚に陳列されているパクリ菓子の品数の多さに度肝を抜かれていた。 キャラはそのまんまの”きのこの山”もどきのお菓子や、ハイチューのパクリものなどなど 堂々と陳列されているその品々を凝視し、パクリ具合の雰囲気から、 神戸で見たNOVAうさぎならぬSOVAうさぎが印刷されているTシャツを思い出していた。 息子へのお土産として17茶とハイチューもどきを手に入れ、なんて書いてあるのかと 聞いたところ、噴出しながら”マイチュー”と答えたマダムYとその一行は マダムYの韓国の友人が待つ場所へ・・ スリムな韓国人女性である。繊維質たっぷりの韓国食文化のおかげか? はたまた本人の努力の賜物か。(後にダンスを習っていることが判明) 焼肉屋の席につき、つたない韓国語で自己紹介を済ませるNobubu。 一方ポンドは、冬ソナで慣らした歯切れの良い韓国語ですんなりと自己紹介。 韓国人のジュンちゃんは、文化センターで日本語を習っているそうだが、 通常のマダムYとの会話は殆ど韓国語なので、 片言の日本語で頑張って自己紹介をしてくれた。 マダムの人徳なのだろう。日本からやってきた親友の友人に是非とも会いたいと言い 手作りお菓子、手作りワインまで持参してくれた。 この日は韓国では”先生の日” 目上の人を敬う韓国では、 先生たちに普段のお礼をする日だと教えてくれた。 (大きな声では言えないが、マダムYの説明によると、受験の子を持つ親たちの あからさまなお礼=金銭や高級品 の大胆な渡しぶりがすさまじいらしい。) 先生といっても、学校の先生だけにはとどまらず、習い事の先生や日本語の先生 などなど、お礼先は様々だそうである。 宴も盛り上がってきた頃、どんなツアーで来たのか?何処へ行ったのか? などなど、質問攻めにあいつつも、通訳あり、韓国語あり、日本語交じりの会話は 盛り上がっていった。 「何か知っている韓国語はありますか~?」のジュンちゃんの問いかけは、 ポンドの出番を知らせる幕を開けるに等しい絶妙なタイミングだった。 「ケンチャナヨ~サンヒョク!」(大丈夫、サンヒョク)「サランヘヨー」(愛してます!)「ユジナ~」 「チュンサンシー」「オムニ~」「オボジー」「ヤクソ~」などなど・・・・ 冬ソナからの台詞が目白押し・・・ さすがに冬ソナ好きだと気づかれた(誰でも気づく 笑) が、意外とこの冬ソナの話題で国境を越え親密度が高まる展開となった。 この怪しい日本人たち・・でも韓国をとっても楽しんでくれていると・・ おおらかな気持ちで受け入れてくれた。(推測ですが) 韓国語で気に入ったフレーズは、イッソヨ~という響きのNobubuは、「韓国人はどうですか?」 とのジュンちゃんの問いかけに「ヴェリーフレンドリーイッソヨ!」なる土壇場ミックス語で応じた。 (マダムYの説明によると、イッソヨ~とは ~があります みたいな意味。 直訳すると、とてもフレンドリーがあります みたいな?) 冬ソナの話題てんこ盛りには、さすがにあきれ返って「やってられないわ~」みたいな韓国語を 始終繰り返していたジュンちゃんであったが、予想外にお笑い二人組みを気に入ってくれた様子。 「次はいつくるの?冬に来て!何処に行きたいか~」 などなど曖昧さを許さない雰囲気の質問攻め。 お世辞で誘う日本人とは違い、かなりの真剣さだ。 ここは、一発 ギャグでうやむやにかますしかない!と思ったポンドとNobubuは、 「ユジンとチュンサンの愛をはぐくんだ場、サイクリングした場所でもある島へ行き、 自転車二人乗りをしたい・・」と意味不明な返答。 またしても「もうやってられないわ~」 (そのときは覚えていたのに、完璧に忘れた韓国語でのフレーズ) を繰り返したジュンちゃんはそう言いつつも、 「次に韓国へ来る時にはそんな激安ツアーの怪しいホテルではなく、私の家へ泊まって、 私の案内で皆で南怡(ナミ)島へ行きましょう!」と断言した。 しかもみんなでサイクリングつき?らしい。 「どうしても冬の韓国が見せたい!だから今年の冬にまた来て~」と、かなりきっちりと したスケジュールを提示してきた。案外押しの強いジュンちゃん。(そんなに韓国の冬は素敵なのか?と密かにマダムYに聞いたところ、冬ソナでヨン様が 空を見上げ雪を手に受ける有名なシーンのあの気持ちが・・判るかも?)と教えてくれた。 それほど冬ソナ好きではないと思われたマダムYも、 完璧にポンドとNobubuの冬ソナパワーに感化されていたようだ。 マダムYとジュンちゃんはお互い、からかい合いながらも楽しく過ごせる親友。 「マダムYに、よくいじめられます~」と日本語で語ったジュンチャンへ 次にからかわれた時は「アホ!」「なんでやねん~」 と答えて!と発音練習込みで教え込むポンド。 妥協を許さない先生ぶりは、なかなか凛としたものがあった。 ”先生の日”らしく、もてなしの手作りロゼ色ワインの水面が可愛らしくグラスの上で ポンドの笑顔とともに揺れていた。 再会の約束をして、普段なら恥ずかしくて絶対しないだろうが・・・ 日本人より感情表現がストレートなジュンちゃんの影響で ハグしちゃお~(ドラえもんの歌より引用)の気分で固いハグを交わし別れた。 思い出に残る素敵な出会い。 激安ツアーで行ったのにも関らず、内容は泣けてくるほどの濃い二日間だった。 サランヘヨ~♪ソウルタワーに向かって叫びたい気分。 あっ、「愛してまーす!」のチャン・ドンゴンの気持ちが・・判るかも? そして、ソウルの夜は更けていった。 -The End- 明日は韓国3日目、まとめ編で旅行記終了です。