Time Control (Hiromi's Sonicbloom)(2007)[CD]
上原ひろみのニュー・プロジェクトHiromi's Sonicbloomの「Time Control(2007)」[Telarc]です。★★★★★☆☆☆☆☆Personnel:Hiromi Uehara - piano, keyboardsDavid Fiuczynski - fretted and fretless guitarTony Grey - bassMartin Valihora - drumsSong List: 1. Time Difference 2. Time Out 3. Time Travel 4. Deep into the Night 5. Real Clock vs. Body Clock = Jet Lag 6. Time and Space 7. Time Control, or Controlled by Time 8. Time Flies 9. Time's Up10. Note from the Past [Bonus Track]率直に言いますが、ギターいりません。トリオで完成されているのに、無駄に後からくっつけただけという印象です。楽器が一種類増えたら新鮮味がでるだろうとか、より広いアプローチが出来るようになるだろうとか、安直な考え方をしていた結果ではないでしょうか。これまでのアルバムに収録された曲と比べて明らかに新たな境地に達したと思えるものが一曲もありません。2."Time Out"は比較的ギターがうまく機能していると思いましたが、他、特にピアノとユニゾンで演奏している箇所は非常に耳障りでした。あと、10."Note from the Past"は佳作。何が悪いってギターのサウンドが悪い。星3つはこのせいで消失しました。上原ひろみも強烈なシンセサウンドを乱発するので、ギターにモジュレーション系、ダイナミクス系エフェクトを強くかけて対比させようと思うのは自然な流れだと思います。かなりのテクニシャンだと思いますし、様々なアイディアや技術が随所に盛りこまれていて面白いはずなんですが……音が悪い!日本のポップスバンドのオケみたいな、すごいデジタル臭さが、他の三人の音と調和せずに、一人だけポコッと浮かんで聞こえて気持ち悪い。特に歪みについてはこの人とは永遠に好みが合わないでしょう。PUがDuncanってジャズじゃないのかよ。つーか、よく聴くとかなり雑だぞ。あと、ギターとキーボードのユニゾンがどうも嫌です。音の問題も然る事ながら、とてもしつこく感じました。全パート上原ひろみが書いてるという事なので、これはギターのコンピングに関して持てる知識の問題なのかも…。David Fiuczynski(すごいタイプしづらい名前)に一任していたら少し違ったかもしれません。始めは星6個だったんですが、不快なギターを抜きにして考えても新たに感動できる曲が全然無かったので、もう一点減点。思うに、この編成のカルテットにするならベースもドラムも変えるべきだったのではないかと。またはいつものトリオをより洗練させつつ、トリオで新たなスタイルを目指すべきだったのではないかと。次に期待。