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カテゴリ:イタリア映画
≪まさか、あんなラストが待っていようとは…≫
イタリアの有名な文学賞に輝いた、マツゼッティの自伝的小説を映画化した作品です。 1943年トスカーナ。交通事故で両親を失ったペニーとベビーの姉妹は、父親の姉カッツェンの元へ引き取られる事になった。カッツェンの夫は芸術を愛する知識人で、トスカーナ地方の名士、ユダヤ系のアインシュタイン氏。自然に囲まれた田舎で、地元の子供たちや屋敷のメイド達とのびのびと暮らす幼い姉妹。しかしドイツ軍のイタリア侵入はアインシュタイン家にも暗い影を落とし始める。 両親を失って伯母の家に引き取られた幼い姉妹。最初は、いきなりやって来た従妹たちを気に入らない伯母の娘のアニーでしたが、彼女達の境遇を理解してくれたし、とにかくメイドや地元の子供たちと遊ぶ時間は楽しく、ペニーとベビーはみんなから愛されて過ごすのでした。 ペニーの勘違いで自分は誰からも愛されていないと思い、自殺騒動に及ぶ事もありましたが、そのあたりも深刻ではありながら、縄跳びの縄で首をくくろうとしたあたりがちょっとおかしい。 優しい伯母、そしてとても魅力的な伯父アインシュタイン氏。その伯父を救いたいが為に一生懸命な様子も実に微笑ましいのです。 ここでの生活で姉妹はいろんな事を経験します。宗教について、愛について、そして戦争。 美しいトスカーナの自然、そして子供たちの無邪気で思いもつかない発想や行動に苦笑し、微笑み、穏やかな気持ちで観ていましたが、次第に深まる戦争の恐怖。そんな中でも姉妹の屈託のない様子にそのまま幸せなラストを迎えるのかと思っていました。しかし、最後の15分でまさかの展開が繰り広げられる事になります。 ペニー役の子がとっても可愛らしく、又子供たちの話すイタリア語というのは聴きやすく天使の言葉のようです。 伯母役の、イザベラ・ロッセリーニは母親のイングリッド・バーグマンに、やはりとっても似ていますね。 原題は「天が落ちてくる」。幸せだった家庭に天が落ちてきて…。 当時はこんな経験をした人ばかりだったのでしょうけど、辛いですね。 IL CIELO CADE / THE SKY WILL FALL 2000年 イタリア 監督:アンドレア・フラッツィ、アントニオ・フラッツィ 原作:ロレンツァ・マツゼッティ 脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ 出演:ヴェロニカ・ニッコライ、ラーラ・カンポリ、イザベラ・ロッセリーニ、ジェローン・クラップ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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