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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:日本映画
≪銀行強盗犯と人質が、いつしか仲間になって世間をあざ笑う≫
キャストが豪華ですねェ。これだけ豪華キャストならきっと話題になったのでしょうね。監督は『踊る大走査線 THE MOVIE』の監督だし。でもこの映画のこと全然知りませんでした。今回キャストに惹かれて観たのでした。 同じ孤児院で育った金城武、安藤政信、池内博之の三人組は、幼い頃から夢見ていた南国のパラダイスを探す資金を得る為に銀行強盗を計画。閉店間際の銀行に押し入るが、支店長と警備員が金庫の中に閉じ込められ翌朝まで開かないという失敗に。ロビーに残っていた数人の客と行員を人質に立てこもる事になる。そのうちに安藤政信が好きなアニメのキャラクターにそこにいる人たちをかぶせ、自分達は"スペーストラベラーズ”という一味だと言って警察を紛らわせるが… お笑い集団「ジョビジョバ」というグループの舞台劇を基に作られているそうだが、なるほど、舞台劇の雰囲気そのままの台詞が随所にみられる。 結婚を真近に控えた行員、しかしその相手は自分の事は救ってくれずこの結婚は間違いだと気付く。離婚しようとしている夫婦。テロリスト、真面目な行員と電気屋のおじさんの会話。どれもが「クスッ」とする笑いで包まれています。私は爆笑系コメディは大好きですが、この「クスッ」というコント系、ナンセンスギャグも大好きなので、大いに楽しめました。。 又、アニメのキャラクターにそれぞれ合った犯人と人質達、これは映画の冒頭をよく観ておくとその後の展開に納得できます。 どのキャラクターもなんだかおかしいんです。特に甲本さんが良いですわ。この人が出てくるとニンマリしてしまいました。 電器屋のおじさんのタケちゃんは、もろ雰囲気出てるし。 筧利夫と鈴木砂羽の夫婦の会話。特に鈴木の派手さと自信に満ちたしゃべりっぷりがいいです。 渡辺謙が出てますよ。眼光鋭いテロリスト。こんな作品にも出るんだ、謙さん。 ダウンタウンの浜ちゃんが出てきてびっくりでしたが、ここでの浜ちゃんはとってもナンパなダメ男でしたわ。 金城武が出てるんで観た理由もそこが大きかったのですが、リーダーの彼は最後の決断を下すところでは大きな役なんですけど、それまではそんなに目立ちませんでした。どちらかというと安藤政信の方が目立ってる。それと極めて台詞の少ない池内博之がとても印象に残ってますし。でも、謙さんが出て行く件での決断の場面とかはさすがにリーダーですが、とにかくこの話登場人物は多いは、みんな個性があるわで、その中で特出するというのは難しいですね。 深津絵里は、6年前こんな感じでしたか。ショートだと幼いですけど、すごくキュート。台詞とか一字一句完璧だったそうです。 面白おかしく話は進んでいきます。人質と犯人との妙な連帯感というのは『狼たちの午後』を意識したんでしょうか。何となく似通った部分もありました。 ただ、あのラストって私的にはちょっと違和感が。あそこまであんなにコメディで仕上げといて、最後は何だったんだろう?警察の突入でああいう結果にならざるを得なかったのかもしれないけど、コメディのまま終わって欲しかったような気もします。 ラストが何ととらえていいのかちょっと複雑でした。 でも、あれだけの多人数の個性ある役者さんたちを動かす脚本、演出って難しいでしょうね。 2000年 監督:本広克行 原作:児島雄一 脚色:岡田恵和 キャラクターデザイン:麦戸満 アニメーション監修:宇井孝司 出演:金城武、安藤政信、池内博之、深津絵里、渡辺謙、筧利夫、鈴木砂羽、甲本雅裕、武野功雄、浜田雅功、大杉漣、ガッツ石松、中山仁、小木茂光 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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