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カテゴリ:その他の国の映画
≪島を気に入ってもらう為には何でもします≫
以前から気になっていた作品です。 カナダ、ケベック州の人口わずか120人あまりの小さな島は、かつては漁業で栄えていたが、近年は魚が獲れなくなり、島民のほとんどが生活保護に頼って生きていた。そこへプラスチック工場誘致の話が舞い込むが、それには島に医師が定住している事が絶対条件だった。長年無医島だったこの島へ1ヶ月だけ滞在する医師を見つけたが、彼が定住したくなるよう気に入ってもらう為に島民が一致団結してある作戦に乗り出す。 医師に気に入ってもらう為にした事もないクリケットをしたり、好きでもないジャズを聴いたり、魚釣りに工夫したりと島民たちの努力は涙ぐましいものがあります。 ばれるんじゃないかとハラハラしながら、意外とこの医師が気付かないあたり「そんなもの?」と思ったりもするのですが、コントを見ているようで面白い。 島民の先頭に立って奮闘するジャルマンのごり押し的な態度に少々うんざりするものの、最終的には彼も心底島を愛している、そしてそれ故に医師に言った言葉も理解できますし、その訳を又理解した医師にも心意気を感じました。まあ、彼には街に未練が無い理由が出来たから、と言うのもあるかもしれませんが。 Dr.コトー状態のこの医師ですが、コトーの場合島民から「どうせ又いなくなるんだ」と思われていたのに対し、この医師は最初から大歓迎なわけだからいいじゃない、なんて思ったのは的外れですね。 働く場所は無くても島を離れない。工場が出来たら汚染とかの問題も出てくるかもしれないけど、 島に対して大きな誇りを持つ彼らが今後抱えるかもしれない問題なんて考えたりするのは野暮かなんでしょうか。 でも、気軽に観れて思いっきり楽しめました。 カナダでもフランス語圏となれば又英語圏の同国民とは全く違うんだと言うのも見えて面白かったです。 俳優達が又磯の香りのする人たちなんですよね。知らない人ばかりでしたが個性的で楽しかったですし、風景もいかにも北の漁港と言う感じが北海道や北欧の国々を思い出すような雰囲気も良かったですよ。 LA GRAND SEDUCTION / SEDUCING DOCTOR LEWIS 2003年 カナダ 監督:ジャン=フランソワ・プリオ 脚本:ケン・スコット 出演:レイモン・ブシャール、デヴィッド・ブータン、ブノワ・ブリエール、ピエール・コラン、リュシー・ロリエ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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