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テーマ:おすすめ映画(4068)
カテゴリ:イギリス映画
≪親子の愛情、周りの人たちの温かさ。みんなに幸せになって欲しい≫
良かったぁ…。2日続けて観てしまいました。 夫の暴力に耐え兼ねて息子のフランキーを連れ家を飛び出したリジー。自分の母親と共に夫から逃げるべくあちこち引越しをし続けて8年にもなる。難聴のフランキーのそれも夫が原因だった。しかし、何も知らないフランキーにリジーは、父親は船乗りで世界中を航海しているから会えないと言い、父親の振りをしてフランキーに手紙を書き続けてきた。そんなある日、その船が実際に彼らの町に寄港すると言う。フランキーは喜び、父親が訪ねてくるかどうか友達と賭けをする。そんな様子を見てリジーは、一日だけ父親の振りをしてくれる男性を探すことに。 フランキーは実に聡明で、しかしやっぱりまだ子供で、父親の愛情に餓えている彼の想いがひしひしと伝わり、後半は涙が出っぱなし。 リジーも嘘をついているという負い目を感じながらも、ただひたすら息子を守り、そしてフランキーが宛てた父親への手紙を読むことで唯一彼の声を聞いている。 そんな二人のもとへ現れた偽の父親ストレンジャー。役割を淡々とこなすはずだったこの彼も、次第にフランキーの思いに打たれ、そしてリジーの健気さに気付き役割以上の想いがこみ上げる。 どんより重い色のスコットランドの空の下、長年脅えながら生活してきたリジーに何か少し希望の持てるラスト。思いがけない展開となりましたが、ラストシーンが、台詞もないあの親子の並んで座るシーンにあの音楽が重なっただけで、それを思い出しただけで泣けてきます。「ごめんね」とか「ありがとう」とか、そんな言葉が聞こえてきます。 リジー役のエミリー・モーティマーがかわい過ぎるくらいでとってもチャーミング。ちょっとデミ・ムーアにも似てるんですよね。ストレンジャー(謎の男)のバトラーが又渋くて、朴訥とした中にも頼りがいが感じられていい。そしてこの二人のキスシーンが、最近の映画では私の中ではBest 1。二人の想いがものすごく伝わる、とっても心に残るシーンでした。 ナレーションを務めるフランキー役の少年も、表情でそのほとんどを表現しなければならない難しいであろう役を好演していました。利発そうな感じも良く出ていたし。 脇役達もそれぞれ素晴らしかったし(子役の子達もgood)、山と海を見下ろせるロケーションの美しさと共に、心地よい涙を流せた映画でした。 こういう感じの作品を実に上手く作るのがイギリス人かな。 DEAR FRANKIE 2004年 イギリス 監督:ショーナ・オーバック 脚本:アンドレア・ギブ 出演:エミリー・モーティマー、ジェラルド・バトラー、ジャック・マケルホーン、シャロン・スモール、メアリー・リガンズ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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