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カテゴリ:イギリス映画
≪子供の頃は見えていたかも≫
心霊写真とかと共に不思議な写真として、外国人の少女と「妖精の写真」が載っているのをよく子供の頃に見ました。あの写真が発端で「コティングリー妖精事件」というものが起こって世間を騒がせたと言う事は、その真相が明かされた時に知る事になりました。そして、この映画の公開時に又事件と真相を思い起こさせる事にりました。 第一次大戦下のイギリス。アフリカ育ちの8歳のフランシスは、父が戦地で行方不明の為、12歳の従姉エルシーの住むヨークシャーの叔父夫婦の家で暮らすことになった。仲の良い2人はある日、家のそばの美しい森の中の小川で妖精を見る。エルシーは、兄が死んで以来悲しみに暮れる母親も妖精を見れば元気になるのではないかと思い、フランシスと森の奥へ妖精の写真を撮りに行く。 実話を基に作られた映画です。 この写真は、かのアーサー・コナン・ドイルも興味を持ち雑誌に記載したそうですが、その事も描かれていました。彼は当時心霊術に興味を持っていたのだとか。当時のイギリスは大戦下、社会的に不安な状態が、人々に心の拠り所を探すような状況だったのかもしれません。映画の冒頭でも「ピーターパン」の舞台上演のシーンが出てきます。(『ネバーランド』を思い出しました。) エルシーの母親も、亡くなった息子の亡霊を見たい、霊魂の存在を信じたいという気持ちが強かったのではないでしょうか。妖精を見た、その写真をとったという事で彼女も息子の亡霊に会えるような気がしたのかもしれません。実際に母親はどんどん明るさを取り戻し、元気を取り戻していきます。 実際にこの世に存在するか、否か、というものを実写する難しさはあると思います。ホラー映画ならともかく、不思議な存在のものを映像にしてしまった場合、それを見て私は一気に興醒めた事が何度かあります。幽霊でも、妖精でも、そこで自分が思い描いているものと、映画の製作者が思い描いているものが同じとは限りません。全然、又は一部は違う事の方が多いかもしれません。この作品の妖精ですが、なかなか難しいところです。 コナン・ドイルをピーター・オトゥールが、そして世紀の魔術師フーディニーをハーヴェイ・カイテルが演じています。なるほど、という感じが。ラストでメル・ギブソンが(カメオ出演)出てきたのにちょっと驚き。 エルシーとフランシスを演じている2人がかわいい!そして、妖精のいる森は本当に美しいのです。美しいブルーの花が咲き乱れ、木漏れ日の中小川で遊ぶこの2人を見ていると、彼女達自身が妖精のようです。でも、こんなに美しい場所なら妖精がいても不思議ではありません。 真剣に妖精の存在を論じるようなものではなく、あくまでもファンタジーとして心洗われたような気持ちでした。 興味の差はあるかもしれませんが、真実はどうだったかなんて、それを言うのは野暮な事のような気もします。 FAIRY TALE 1997年 イギリス 監督:チャールズ・スターリッジ 脚本:アーニー・コントレラス 出演:フローレンス・ホース、エリザベス・アール、ポール・マッギャン、フィービー・ニコルズ、ピーター・オトゥール、ハーヴェイ・カイテル、ビル・ナイ、ボブ・ペック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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