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カテゴリ:日本映画
≪現在ではどんな事で"幸せ"を感じられるのか?≫
これも以前から観たいと思っていた映画ですが、昨年暮れにテレビで放映されたのを観ました。今頃ですが、upします。 昭和33年東京の下町、夕日町三丁目。ある日、その町の自動車修理工場「鈴木オート」に、青森から集団就職で上京した六子がやってくる。彼女は勝手に自分の就職先は大手の自動車メーカーだと思っていたので、町工場のそれとはあまりのギャップにガッカリ。鈴木オートの向かいにある駄菓子屋店主、一応小説家の茶川竜之介は、最近出来た飲み屋の女将の所へ連れて来られた母親から捨てられた少年淳之介を押し付けられ、彼の面倒を見る羽目になってしまう。初めはイヤイヤながら預かっていた竜之介だが、淳之介が自分の作品のファンだと知ると… 昨年とても話題になった作品でした。昭和33年の東京の下町、東京タワーも建設中でまだまだ日本も決して豊かではなかった時代。「こんなだったんだな~」と知りもしないけど、親や祖父母から聞いていた話とだぶりました。 テレビ、冷蔵庫、洗濯機が「三種の神器」と言われた頃ですからね。しかもテレビはもちろんまだ白黒です。その「三種の神器」が家に来る様子、テレビなどがある家庭には近所からたくさんの人が来てわんさかと一緒にテレビを観た、なんて話を思い出しました。 その時代の街並み、雰囲気を巧く再現されていましたね。CGの力って本当にすごいと思います。 吉岡秀隆は『北の国から』とか『Dr.コトー診療所』のイメージが強くて(他の映画等でもほとんどはそうなのだが)、物静かで思い悩む青年役をやらせたら本当にうまい俳優だな、と思っています。そんな吉岡がここでは、いい加減でちょっと軽いしがない小説家役をやっていて、こんな役もするんだ、と見直しました。語弊があるといけませんが、私は『北の国から』とか『Dr.コトー診療所』のファンなのですが、わりと吉岡がやる役はもう固定されている感があったので、嬉しい誤算とでも言った印象なのでした。 鈴木オートの一家は、社長の堤真一の口が悪くワンマンな夫と、それを支えるおっとりとした妻の薬師丸、そして腕白な息子のとても温かい家族の様子が伝わってきて、次第にその一家の一員として迎えられていく六子とのシーンなどほのぼのとしています。 そして、なんと言っても清々しく、この映画をより一層輝いたものにひたのが、淳之介役の須賀健太くん。健気な様子は胸を打たれました。 ほんの些細な事でも"幸せ"だと感じられた時代。 私の生まれる前の設定だけど、そんな私が郷愁に浸れるような作品でした。 2005年 監督:山崎 貴 脚本:山崎 貴、古沢良太 原作:西岸良平 「三丁目の夕日」 出演:吉岡秀隆、堤 真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希、須賀健太、三浦友和、もたいまさ子 DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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