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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:イギリス映画
この作品初めて知りました。カトリーヌ・ドヌーヴ、こんな怖い映画に出てたんですね。 エステサロンで働くキャロルは、姉のヘレンとロンドンのアパート暮らし。姉にはマイケルと言う恋人がいるが、姉とマイケルとの情事の様子を毎夜のように聞かされるキャロルは次第におかしくなっていく。自分を慕ってくれる男性がいるが、何故か彼を受け入れる事が出来ない。ある日姉達は旅行に出かけるが、キャロルの妄想はエスカレートしていき… 怖いですよー。 モノクロの映像に薄暗いアパート。勤めから帰って一人きりになってからのキャロルは、物音一つ聞こえないようなところで暗い部屋、ただ妄想と戦うのです。 犯されたり、壁から淫らな手が出てきたりというように、少しずつキャロルの精神はおかしくなっていき、しまいには完全に狂ってしまう。 その理由ははっきりとはわからないのです。ただ、静かに少しずつ、そしてはっきりと狂っていく様が描かれており、ドヌーヴが本当に迫真の演技で観ている側を恐怖に陥れます。彼女のアップの大きく見開かれた目にも「ドキッ!」とするし、途中の電話のベルもやけに恐怖をつのります。彼女が美しいだけに、精神に異常をきたした様子も又恐ろしさを倍増させる気もします。 ウサギ料理や、壁に並べられるマイケルの品々。そういう細かなものの伏線もやたら気持ちが悪い。幼い頃の写真が出てくるのですが、彼女が狂う理由がここに隠されているのでしょうか。 ホラーのようなサスペンスのような、何と言ったらいいのでしょうか、ポランスキー独特の世界を作り出しています。 モノクロですが、そこに血の色を感じ、月明かりをの色を感じられるような、美しくも恐ろしい作品。 観ている方も変になりそうです。 REPULSION 1964年 イギリス 監督:ロマン・ポランスキー 脚本:ロマン・ポランスキー、ジェラール・ブラッシュ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー、イアン・ヘンドリー ポランスキースペシャルDVDコレクション お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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