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カテゴリ:イギリス映画
≪過去との決別と未来への希望を抱き手紙を書き続ける≫
やっと観る事が出来ました。 アメリカ、ミシシッピ州。殺人を犯して15年の刑期を終え出所したスティーヴンは、あるレストランで働く事になる。彼の願いはいつかレオポルド少年に会いに行く事だ。 レオポルドの母は不貞を働き、その結果レオポルドを身ごもったと思っている。彼を産んだ日に夫と娘を事故で失い人生に絶望的になってしまった母親は、レオを愛する事が出来なかった。 母親の愛情を受けることなく育ったレオは、ある日学校で誰かに手紙を書くという課題に、州刑務所の囚人へ書くことにした。その相手がスティーヴンだったのだ。 全く母親から愛されないまま、母親を責めるでもなく、ただ耐えて、それでも自分は母親を愛し成長するレオポルド。そして悲惨な事件が起きてしまうのですが、この囚人スティーヴンとレオの交流を時間軸を変えながら巧く描いています。 スティーヴンの罪は最初詳しく明かされません。ラストの方でふたりの接点が分かった時は、やはりそうか、と言う思いでしたが、そのあたりの謎解きの部分はちょっとサスペンスがかっていて面白かったです。 あまり詳しく書くとネタバレになりそうで書けませんが、悲しく切ない話ではあるけれど、手紙を書き続ける事で過去の自分を見つめ直し、未来に希望を持って生きていこうとする青年の心情が、特にラストではじけそうになるのがいいです。 主演のファインズは、静かだけど時に恐怖の目の演技がすごい。デニス・ホッパーの壊れぶりは怖かったです。メアリー・スチュアート・マスターソン、久しぶりに観ました。最近あまり映画には出てなかったのでしょうか。 ジョイスの「ユリシーズ」難しそうで未読ですが、それを下敷きに作られた映画。 万人受けはしないかもしれませんが、観てよかったと思える佳作。 LEO 2002年 イギリス/アメリカ 監督:メヒディ・ノロウジアン 脚本:アミール・ダジェディン、マッシー・ダジェディン 出演:ジョセフ・ファインズ、エリザベス・シュー、ジャスティン・チャンバース、メアリー・スチュアート・マスターソン、デニス・ホッパー、デボラ・カーラ・アンガー DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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