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カテゴリ:イギリス映画
≪「ベッカムのようにボールを曲げろ!」って、彼に恋してるってこと?≫
ベッカムはサッカー選手として別に嫌いではありません。むしろサッカーとは関係ない部分、声とかなんかべチャッとした感じの話し方がちょっと苦手だったり、ヴィクトリアが好きではないというところはありますが。本作品は邦題からして、ベッカムのミーハーファンの話だろう、くらいに思っていたので全く関心がありませんでしたが、リンク先の方のブログを読んでそうではないことを知り、観たくなった作品です。 サッカー、ベッカム大好きのインド系イギリス人の少女ジェス。しかし、彼女の家はインドの伝統を守る厳格な家庭で、女の子がサッカーをするなんて両親にとってはとんでもない事なのだ。ある日、ジェスが男の子達と公園でサッカーをしているところを地元の女子サッカーチームのエースストライカー、ジュールズに見込まれチームへ誘われる。ジェスは両親には内緒でチームの練習に参加するが… イギリスにおけるインド人家庭が描かれているのですが、「本当にこんな!?」と驚く部分といぶかる気持ちがあります。女性は料理をきちんと出来て良い所へ嫁に行かなければならない。その為には(おそらくここがイギリスだから特に)勉強をしていい仕事に就かなければならない、そういう部分がものすごく強いのです。白人との恋なんて言語道断、インド人相手が一番よ。いろんな差別などがあるから、インド人同士の閉鎖的なコミュニティーの中での関係が一番しっくり来る、という発想なのでしょう。ただ、この移民家庭も数世代を経る毎にその思いは薄くなる、これはいろんな作品に描かれていますね。イギリスのパキスタン移民家庭を描いた『ぼくの国、パパの国』でもそうでした。ギリシャ系アメリカ人を描いた『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』では、アメリカとイギリスとの違いはありますが、やはり移民1世と、2,3世の間では考え方が随分と違っていました。 よくあるストーリーだとは思いますが、封建的とも思えるような家庭環境から困難を乗り越えて、自分の夢に向って頑張っているジェスの一挙一動に共感したり、応援したりしながら知らず知らずに引き込まれていました。 キーラ・ナイトレイは助演的役割なんですが、存在感は充分でアスリート的体型もgoodです。 監督役ってどこかで見たなーと思っていたら、『シビルガン/楽園をください』のあの非情な役をしていた俳優だったのですね。 それにしてもインドの結婚式は派手、派手、賑やか。本当にあの通りだったら疲れそうだな~。 ジュールズのママの早とちりオッチョコチョイキャラがおかしくて、彼女が出てくるだけで又何か勘違いするんじゃないかと、後になると随分期待して観てました。ジョージ・マイケルやナブラチロワの話もシレーっと言うし。 単なるスポ根ではなくて、サッカーを通してインド人の視点から恋愛や、家族を描いている所がいい味を出しているのだと思います。 ただ、邦題はやっぱり何か損しているんじゃないかと思いました。それとも反ってこの邦題で、「観たい」と思った人もいるのかな? BEND IT LIKE BECKHAM 2002年 イギリス/ドイツ/アメリカ 監督:グリンダ・チャーダ 脚本:グリンダ・チャーダ、グルジット・ビンドラ、ポール・マエダ・バージェス 出演:バーミンダ・ナーグラ、キーラ・ナイトレイ、ジョナサン・リース=マイヤーズ、社費ーン・カーン、アーチー・バンジャビ、フランク・ハーパー、ジュリエット・スティーヴンソン DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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