70年代と言うとまさに私がティーンエイジャーだったので、当時のファッションや音楽、映画など文化的にとっても影響を受けた時代。ファッションは今又その当時の雰囲気のものが流行ってるから、大事にとっておいて親子2代で着れる物もあるのではないかしら? 当時10代の私は、残念ながらとっておくほど上等なものを持ってるわけないのだが・・・。
だから、多感な10代の頃のカルチャーは今見聞きして懐かしいし、大好きだ。
そんな私の好きな70年代の、ロンドンを舞台にしたキャロル・リード監督のステキな映画のご紹介を。
イギリスの上流階級で一流会計士のチャールズは、アメリカ人のベリンダと結婚。しかし、彼女は毎日朝早くに出かけ一日を外で過ごしている様子。彼女が浮気をしているのでは、と疑念を抱いたチャールズは私立探偵に妻の調査を依頼するが・・・
アメリカでヒッピー生活もやっていた自由人のベリンダにとって、上流階級の人たちとの付き合いには戸惑う事も多いし、夫との生活は班で押したように変わり映えがしない。けっしてチャールズが悪い人ではないんだけれど堅物だし、生活環境があまりに違う人と結婚したって事なわけだ。
チャールズが依頼した私立探偵は、ある程度の距離を保ちベリンダを尾行する。ところが、彼女もそれに気づいて、しまいには "Follow me!" と言葉にするわけではないけど、何かお互いに分っていて鬼ごっこをしているような雰囲気。でも、お互いに決して喋らない、ってところがドキドキするんだなァ。
探偵役のトポルのすっとぼけた感じが嫌味じゃなくてすごくいいのと、この時代を代表する個性派ミア・ファローの魅力も発揮されている。
ロンドンの名所も見れるし、当時のファッションも堪能できる。そして、ジョン・バリーの音楽も又マッチしていてステキ。
アメリカでの公開時のタイトルは "The Public Eye" のようだが、"Follow Me!" の方が断然良いと思う。
DVD化されていないのは残念!
FOLLOW ME!
1972年
イギリス
監督:キャロル・リード
脚本:ピター・シェイファー
出演:ミア・ファロー、トポル、マイケル・ジェイストン、マーガレット・ローリングス 他
フォロー・ミー/John Barry