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テーマ:フィギュアスケート(3628)
カテゴリ:フィギュアスケート
男子フィギュアの4回転ジャンプ論争が又もや勃発。 以前にも世界選手権で勝った4回転無しのバトルと4回転有で2位のジュベールとの間で、熱い論争が起りましたが、今回のオリンピックでも金メダルのライサチェックと銀メダルのプルシェンコの間で、この問題について火花が散りました。 ロシアでは、4回転を跳んだプルシェンコが銀はおかしい、と言う論争が起っているとか。プルシェンコは4回転の跳び方を知らない選手が金メダルならいかがなものか?というような事を言っているとか。 私は今の採点方法は細々していて詳しくはわかりませんが、でもそれなりにいろんな方の記事や本を読んだり、そしてずっと試合を観てきてその順位等から今のISUの点の出し方を少しはわかってきました。細かい点数配分は書きませんが、要するに正しいジャンプが跳べて(正しい踏み切り方や回転不足にならない)、スピンやスパイラルステップなどの要素がきっちり出来る、それが確実に点数を得ていく方法で、正確にそれらの要素が出来た人が良いのです。そこで又それぞれの要素の出来栄え良いと加点されたり、悪いと減点されたりして技術点が出る。昔のプレゼンテーションと言うのが今のプログラムコンポーネンツで、振りや音楽の解釈など5つの要素を採点される芸術的評価、と言うもの。 プルシェンコが演技を終えた時、私は正直プルシェンコとライサチェックのどちらが上に行くかわかりませんでした。ライサチェックは4回転こそなかったけど、そつなく完璧に近い演技のようだったし、プルシェンコは所々ヒヤッとするジャンプはあったけど、4回転は成功させた、それもコンビネーションで。結局はプルシェンコは出来栄えあたりでも低い評価があったのかもしれませんが、プログラムコンポーネンツではショートもフリーもライサチェックの方が上だったのです。 ジャンプは種類や回転数によって点数が決まっていて、今回ロシア国内やプルシェンコの言い分は、4回転ジャンプの評価が低すぎる、と言う事なのでしょう。 フィギュアスケートはもちろんジャンプだけではないステップやスピンなども総合して出来なければならないし、スポーツだけど、音楽をどう表現するかなど芸術的要素がふんだんにある競技だからちょっと特殊なんですよね。 技術点はソルトレークの問題以降厳密になったけど、それでも完璧ではないようだし、プログラムコンポーネンツに至っては今でもやっぱりジャッジの主観が絶対に入ると思います。GOE(加点減点)もジャッジにもよるところがあるんじゃないかしら? 今回開幕前にアメリカのジャッジが各国のジャッジに、4回転ジャンプで点数を荒稼ぎするプルシェンコの芸術性に問題があると露呈したメールを送っていたことが明らかになった、という記事を昨日の新聞で読みました。これが影響したかどうかはわかりませんが、ロビー活動は盛んに行われ、各国の思惑が影響している事は確か。ジャッジの研修には、得点を出し過ぎた悪い例としてトリノのプルシェンコの映像が使われたとか。それだったら、今の女子選手の誰かさんに対する異常な点数の上げ方にも問題あり!でしょッ、ISU! ソルトレーク以降採点問題は解決されたのだろう、と思っていた私にはこの1年間でショックな内容の記事も相当目にしました。 ちょっと話はずれましたが、もちろんライサチェックが4回転の跳び方を知らないわけではなく、挑戦してたわけです。が、今回のオリンピックでは確立が低いのでメダルを獲る為にやらなかったのでしょう。それを、跳び方を知らないものが~と言うプルシェンコ発言はおかしいです。 高橋選手は確立は低いけど、4回転入れて尚且つちゃんとした演技をしたかったのです。入れなければ例えメダルを獲っても悔いが残ると。小塚選手もずうっと4回転にトライしてなかなか成功しなかったけど今回見事成功したのです。織田選手も長年トライしています。でも、今回は無理だと思ってやらなかっただけなのです。それぞれの戦略があるわけで、そこが成功したか否か、そしてプルシェンコは4回転は成功したけど技術点においても他が全部完璧と言うわけではなかった、という結果なのでしょう。 私は、男子フィギュアの醍醐味の一つに4回転ジャンプは欠かせないと思っています。でも、音楽を捉えた感動できる要素も絶対に必要で、それも含めた上での美しく、且つダイナミックなフィギュアスケートが理想です。だから結局どちらか一方ではなくてどちらも必要なんです。 高橋選手はその両方とも兼ね備えた選手だと思います。怪我をしてからなかなか4回転が成功していませんが、2007~2008年の絶好調時の、フリーに2回4回転を跳んで成功させた彼の演技を知っていますから、(あれがオリンピックのシーズンだったらとよく思います)ああいう演技だったら今のプルシェンコにもライサチェックにも絶対勝てたのですから、やはりそういう演技を目指して欲しいです。ランビエールだってそうじゃないですか。 そして、ソルトレークのヤグディンVSプルシェンコや、あの当時の他の4回転を持つ選手達の、だけどジャンプだけではない総合的なハイレベルの演技を観ていた者としては、4回転も跳んで、尚且つ芸術的な面も磨けたら・・・とっても難しい事なんでしょうけど、私は欲張りだけど両方望みますよ。 試合は、勝たなければならないならその時々のコンディションによって跳ぶ跳ばないの選択は自由ですし、他から文句言われる筋合いはないと思います。でも、最近の世界選手権で結果的にではありますが4回転を跳ばなかった選手ばかりが優勝している事に、フィギュア界の未来を憂いて、本当は選手個人にではなく、ISUの現在の採点ルールにモノを言いたいプルシェンコの気持ちもわかるような気がします。 で、気になる女子フィギュアですが、事情通のみなさんによると(特に楽天のユーザーではないけど、ある独特の目線、解釈でフィギュアスケートを紐解いている方のブログ)どうも浅田真央ちゃんは金メダルは無理だとか、台落ちもあるかもしれない、だとか、逆に安藤選手が絶好調で彼女のプログラムの方が良くて安藤選手がメダルを獲る可能性大だとか・・・そういうものを目にします。 いろんな裏事情もありそうですが、私はとにかく日本選手がみんな自分の実力を出し切って良い演技が出来ますように、と祈るばかりです。 でも、やっぱり大好きな真央ちゃんの最高の笑顔で最高の演技が観たいです。 ただそれだけです。 映画『道』DVD ニーノ・ロータ映画音楽CD 【送料無料】高橋大輔~フェイヴァリット・ミュージック~ / オムニバス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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