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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:イギリス映画
この映画の感想は「どうしようかな~」っとずっと思っていてとうとう書かずじまいだったのですが、最近良く目にするマーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』のヒューゴ役の少年が、「あっ、彼だ」とどうしても本作の事を思い出させてしまい、やっぱり書くことにしました。 第二次世界大戦下のドイツ。ナチス将校の父親の仕事の関係でベルリンから両親、姉、お手伝いさんと共に片田舎へ引っ越してきた8歳の少年ブルーノ。そこは殺風景で、遊び相手もいない土地。学校にも行けなくて家庭教師がやって来る。2階の部屋から遠くを見ると農場が見えるが、親から家の敷地以外に出ないように言われている。しかし、ある日ブルーノは家人の目を盗み庭の奥へ進んでいく。するとあの農場に行き着いたが、そこは有刺鉄線のフェンスに囲まれていた。そのフェンスの向こうにはブルーノと同じ年頃の少年シュムエルがいた。シュムエルは縞模様のパジャマを着てお腹を空かせていた。彼らはフェンスを通して親しくなっていくが…。 お察しのとおり、有刺鉄線の向こう側にいるのはユダヤ人たちです。ナチスの将校の息子とユダヤ人の少年の心温まる友情・・・と行きたいところですが、まさかこんな結末になるとは…。 この将校一家が引っ越してくる家のシチュエーションや、ナチス中尉の父親の設定など、又ブルーノの父親の母(ブルーノの祖母)の設定などは違和感があるのですが、そういうナチスの関係者の中にも戦争やホロコーストに対して反対している人がいたと言う事を言いたいのか。ユダヤ人収容所についても突っ込みどころも多いのです。 子供って残酷だから、自分が怒られそうになったら嘘をついてしまう、いや、子供だからってわけじゃなく、大人が真っ先にそういうことをやってしまうのかもしれませんが、シュムエルが酷い目にあってしまうシーンや、家で働くいつも怯えているユダヤ人の姿が胸にグサグサっと突き刺さってしょうがありませんでした。 そして、まさかのラスト。どんなに悔やんでも取り返しがつかないこと。 もう嫌になります。 THE BOY IN THE STRIPED PYJAMAS 2008年 イギリス/アメリカ 監督/脚本:マーク・ハーマン 原作:ジョン・ボイン 出演:エイサ・バターフィールド、ジャック・スキャンロン、アンバー・ビーティー、デヴィッド・シューリス、ヴェラ・ファーミガ、ルパート・フレンド 他 縞模様のパジャマの少年(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.02.26 17:10:03
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