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カテゴリ:子供のこと
今更ながら、藤原正彦さんのベストセラー「国家の品格」を読んでいる。 以前、藤原さんの「遥かなるケンブリッジ」を読んで数学者とは思えぬほど、とても面白かったので、いつか読もうと思いつつ、購入してなかった。 (作家の新田次郎を父に持つのでやはり生まれ持った才能だのだろうなぁ。) そのうちブックオフで安く買えば良いや、と思っていたのだけど、なかなか行く機会も無かったのだけど、楽天ブックでたまたま見て送料無料だったので、つい買ってみた。 ============================================= 藤原正彦著「国家の品格」新潮新書より(9) 私にとって幸運だったのは、 ことあるごとに「武士道精神」を たたき込んでくれた父がいたことでした。 父からはいつも、「弱い者いじめの現場を見たら、 自分の身を挺してでも、弱いものを助けろ」 と言われていました。 父は「弱い者がいじめたれているのを 見て見ぬふりをするのは卑怯だ」 というのです。 私にとって「卑怯だ」と言われることは 「お前は生きている価値がない」 というのと同じです。 だから、弱い者いじめを見つけたら、 当然身を躍らせて助けに行きました。 私は体格がよく力も強かったので、 必ずいじめている者たちを蹴散らしました。 それを報告するたびに父は本当に喜んでくれました。 あれほど喜んでくれたことは、 ほかにはほとんど思いつきません。 ・・・・・・ 父は、「弱い者を救うときには力を用いても良い」 とはっきり言いました。ただし五つの禁じ手がある。 一つ、大きいものが小さいものをぶん殴っちゃいかん。 二つ、大勢で一人をやっつけちゃいかん。 三つ、男が女をぶん殴っちゃいかん。 四つ、武器を手にしてはいかん。 五つ、相手が泣いたり謝ったりしたら、 すぐにやめなくてはいかん。 「この五つは絶対に守れ」と言われました。 しかも、父の教えが非常に良かったと思うのは、 「それには何の理由もない」と認めていたことです。 「卑怯だから」でおしまいです。 で、私はその教えをひたすら守りました。 例えば「男が女をぶん殴っちゃいけない」 と言ったって、簡単には納得しにくい。 現実には、ぶん殴りたくなるような女は世界中に、 私の女房を筆頭に山ほどいる。 しかし、男が女を殴ることは無条件でいけない。 どんなことがあってもいけない。 しかもなんの理由もない。そういうことをきちんと 形として教えないといけないということです。 ================================================ どう思います? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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