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2013.04.18
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カテゴリ:星屑ほどの憂鬱

 

             暗闇から突然、大声で携帯で話しながら一人の男が出てくる。

             ドキッとして、一瞬身構える。

             普通に怖いです。

             夜じゃなくても、後ろでいきなり大声が聞えるのも怖いです。

             カテゴリ「詩…かもしれない」の「昔話」は、それを皮肉って書いたんだけど、

             どうしちゃったんですか?この星の人たち。

             未だに慣れない私のほうがおかしいのかな。


             そうそう、伊豆の滞在期間はそういうのはなかったので、やっぱり人口密度も

             おおいに関係してるだろうけど。

             もしも私がどこかの世界の誰かと声を出して話していても、手に携帯やスマホを

             持っていれば普通の人なのよね。


             それって、何?って思う私が何?なんだろうなぁと思うと、余計になんだろうなあ

             と思うわ…( ̄ー ̄;)

             意味、通じました?


             伊豆からの帰りの電車の中、私から何席か前方に50~60代の中年サラリーマン

             風のス-ツ姿の小集団が座った。

             「これが仕事じゃなければねぇ」なんて言っているが、少し酒が入っているらしく、

             一人、声の大きさや口調で、あ、このタイプの男は…(-"-)と思った男性がいた。

             車内のアナウンスでは、携帯電話はマナーモードに設定し、通話の際は

             デッキに出るよう、マナーの向上にご協力くださいと停車毎に繰り返えされる。


             突然携帯の呼び出し音が鳴った。

             案の定だった。

             その男はデッキへ出はしたんだけど、怒鳴り声が筒抜け。

             「もうそのことで二度と電話してくるんじゃねえぞっ!ああ、気分が悪りぃ…ったく」

             どっかの会社の中堅なんだろうなあ。

             部下が気の毒な会社だ。


             携帯電話がなかったら、この男も、この男の怒鳴り声を聞かされた者も、

             電話をかけざるを得なかった者も、不快になることはなかっただろうに。


             人が便利と言うものと引き換えにするもの。

             もしかしたらその中に、何らかの「自由と権利」と言うものが混じってないだろうか

             と思うのは、私がその便利さの恩恵に預かってないからか。


             今も窓の外を携帯で話しながら歩いてきた若い男性が、公園のベンチで

             そのまま話し続けている。

             夜の10時25分。


             実は、私が携帯を持っていないが故に、預かった恩恵があったのだ。

             それは、持ってない私にしか感じられないこと。

             あのアインシュタインは、こういったそうだ。


             テクノロジーが人間を上回る日を私は恐れている。

             世界は愚かな世代でいっぱいになるだろう。


             信じたくはないけれど、いつか、持たざるものが得られる恩恵も、テクノロジーが

             奪い去ってしまう日が来るんだろうか。

             便利そうだけれど、なんて居心地が悪そうな世界だろうと、持たぬ恩恵を受けた私は

             想像してしまうのだった。

 

★ Björk - It's Oh So Quiet ★






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最終更新日  2017.07.21 10:57:15
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