あの複雑な胸中…。あれはあなたの後悔。してしまったことの重大さに対する後悔。死を知った
時点で頭から離れなかった娘のこと。死んでまで苦悩する事実。あなたはそこから、これから遺
された人々がどうやって、悲しみを癒して歩み始めるのかを、直接心に触れながら見守ることに
なる。それに伴ってあなたの心も鎮まっていく。日本ではそれを「供養」と言います。愛娘への
誕生日のメッセージが、公では最後だったとは。死を知った時に感じた状況が少しわかる。
ある場所へ置く写真をどうしようと何度か探して、なかなか良いと思うものがなかった。未明の
事、あれが一番よかったかなと思った場所が、どこだったかはっきり記憶になかった。ここだっ
たように思うと入った場所は実は違ったのに、そこに素敵な1枚があった。そうか、これがあな
たのお気に入りなのね。いつもの正面上部ではなく、彼が写真を見てほしそうに促す。細めの黒
縁のメガネに黒いシャツ。不思議だけれど、まるで自身の葬儀のためにしつらえたような…。
なぜあなたはこんなに寂しそうな眼をしているの?何かを予感していたの?カメラ目線の写真を
見つめていると悲しくて泣けてくる。泣いているのは私だけじゃない。私を悲しませてごめんな
さいと彼が言っていた。(正しくはそういう感情が流れ込んでくるという表現が近い)エドワー
ダのママのケイ以来、久々に体験する。涙を流しているのは自分だけれど、自分のものとは違う
悲しみがもう一つ心の中にあるという感覚。 ”あの彼の時”ほど極端ではないけれど、思いが
重なって交差するこの感覚は、何度経験しても不思議だ。この不思議で複雑な胸中を理解できる
人に、生きている間に逢ってみたいものだけれど。
これが精神病の症状であったとしても、私はこの感覚を決して悪いものだと思っていない。驚い
たのだが、"こんな症状"?のある私から見ても、世の中には明らかに統合失調症の症状が出てい
るとしか思えず、本当に大変そうな人が結構いる。病んでいる人は病んでいる自覚がないことも
あるそうなので、私もそのうちの一人なのかもしれないが、そうだとしても、"この症状"でよか
ったと心から思う。これが高じると、教祖になりたがるか、悪い取り巻きに利用されるかなんだ
ろう。ま、私の場合、問題はもっと別なところにありそうだしな…( ̄- ̄)ソウソウ
本当の意味での「私の複雑さ」は、死という一つの門をくぐり抜けて、この世からさようならす
ると、”逢える”ということなのだ。そうそういつもあることではないので、軽くいなせるよう
になるまでは大変だった。間が空くと、今でさえ自分の状況を忘れていることがあるので困るこ
ともある。
自死をすると天国へ行けないと思っている人がいる。天国というものの認識の仕方によるけれど、
天国と地獄というというのは子どもにもわかりやすい表現だ。昔の人が、想像力豊かに作り上げ
た地獄も、なかなかどうして、なるほどなぁと感心する。
何を指してそれを地獄というのかは、こういうことじゃないかなと言ったところで、固まった
イメージは簡単に変わりはしない。早い話が、死んだらわかるんだからさ。
それじゃ遅いよと思うなら、今からう~んと考えておくといい。本やネットを鵜呑みにせずに、
経験を通して自分の頭で考え続けるのが一番いいんじゃないかなぁ。
で、またなの。彼の誕生日が、またあの数字の組み合わせなの。7月21日ですって。ダッシ
ュ村の三瓶明雄さんも、日にちは違うけどあの数字でビックリしたっけ。不思議な数字だなぁ…。
話は全く変わるけれど、大家さんが次の契約更新でまた1,000円家賃を下げてくれるとのこと。
ありがたいことだ。夫が亡くなってから、なんだかんだ6千円は下げてもらっただろうか。そ
れでも田舎と比べたら高いし、便利だけはいいけれど環境はどんどん悪くなる。本当は一日で
も早くここを出たいんだけれど、こんな親切な大家さんは、そうそういるもんじゃない。
あ、思い出した。今の大家さんは、うちがここへ住んでから二人目の大家さんなんだけど、家賃
が更新の度に値上がりになったのは、今の大家さんに代わってからだった。最初の大家さんはあ
ちゃら関係の人で、しかも上の人だったこともあり、家賃収入でしのいでいるわけじゃないから
という理由で値上げをしないのだと、私より古い住人のお隣さんが言っていた。
最初の大家さんの時は一度契約更新しただけだったので、今の大家さんになってから毎回値上げ
になって、正直この程度の部屋で…(-_-;)と思った。ところが、お隣のご主人が亡くなり、私
の夫が亡くなり、大家さんもご主人が亡くなって未亡人に。家賃を下げてくれるようになった
のはその後だった。なので、今の大家さんになってから値上がりした分が、帳消しになったくら
いの金額だなぁ。大家さんにしてみたら、家賃の滞納もなく長く住んでもらってと言うことのよ
う。建物自体も古く傷んできていることもあるだろう。そんな部屋に、家買えるほど払っている
のは確かなんだけれども。
昔から気を遣ってくれる人で、最初の頃はクリスマスに息子さんへと言って、ヤクルトを取って
いるからと詰め合わせを持ってきてくれたりした。最近は家賃を払いに行くたびに、ティッ
シュだ洗剤だってわざわざ買って用意していて持たしてくれて、本当に困るほど恐縮してしまう。
いやあ…足を向けて寝られません。上階なので向けたくても無理ですが…。
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一度「あなたは勝手に泣いてください」って出来事があったのよね。
あれは本当~に、映像で見せたいっ!な出来事だった。
でもあの彼の事は書けない、絶対に。そう言う判断は一応できる。
★ Sarah Brightman - Lascia ch'io pianga ★