ある日、011で始まる番号で電話がかかってきた。北海道には亡夫の友人が数人いて、
私も面識がある。中の一人はアメリカのグリーンカードを取得しており、夫の死後日本へ
帰るたびに連絡をもらったり、逢いに来てくれていた。ところがいつの頃からか連絡が途
絶えて、もう何年が過ぎただろう 。共通の親友は、こんなに連絡がないなんて、もう私
の夫と同じ場所にいるんじゃないかと思うと。
その彼ならいつも携帯で連絡して来ていたので、北海道の固定電話からの電話に、いろん
なことが頭をよぎる。彼の生死は、北海道の実家へ問い合わせれば確認できることだっ
たし。けれどいずれにせよ、生きていれば連絡がないはずがないということで、共通の親
友とは意見が合うのだった。
電話に出た。
すると、「北海道の海鮮問屋なんですが…」
海鮮問屋…?うーん、覚えがないわけじゃない。ただ、そこを利用したのであれば私では
なく、ぴんぴんしていた頃の、まさか自分がその若さでこの世にバイバイするなんて思っ
てもいない夫だ。
「どうしてうちの番号を知っているんですか?」
「以前の伝票を見てお電話したんですが」
あ、ならばやっぱりそうなのかと思い「それはずいぶん古い伝票ですね。主人はおりませ
んので」と言うと、「そうですか、わかりました」と電話を切った。
それからしばらくして、また011から始まる番号からかかってきた。
「北海道の海鮮問屋なんスけどォ。古い伝票を見て順番に電話さしてもらってんスけどォ」
最初の人とは違う人だ。「先日も同じ内容でお電話をいただきましたよ」と言うと、電話
の主は私の言ったことには全く触れず、カニがどうたらこうたらセールストークが始まっ
た。こちらが買うつもりはない旨を何度か伝えてもお構いなしで、こちらの言葉にかぶせ
るようにマニュアルを読み上げる。耳を澄ますと、電話の向こうがガヤガヤとやけに騒が
しい。
ほおおおお、これが例のアレか。どこからか名簿を買って、押し売りしてくるような輩が、
「ご縁」なんて言葉を使うのだから、どんな縁なんだよとアホらしい。あくまでも丁寧に
断っていると、最後はセールストークの途中でガチャ切りされた。うーん、最後までテン
プレ通りだ。
こんな口調の人間の言うことに、耳を貸す人がいるとしたら、独り暮らしのお年寄りが多
いのかな。詳しく内容を書きたいのだが、これは電話番号で検索すれば、割合簡単に出て
くる押し売り電話だ。うちにかかってきた番号と同じ番号はその時点ではヒットしなかっ
たが、電話の内容が既に一覧に載っている他の例とほぼ同じだった。うちは北海道の場合
は、上記のような事情があるので迷惑だが、もう二度と電話には出ないだろう。
なぜか先月から急に迷惑電話が増えた。一時期鳴りを潜めていたので、存在を忘れていた。
留守電にしてあるのに、メッセージを入れずに切るので迷惑電話とわかる。
けれど迷惑電話はしつこいため、呼び出し音だけでも鬱陶しいのと、メッセージ無しの電
話もカウントに入ってしまうため、そのままでは留守電がいっぱいになってしまう。設定
が面倒なのだが、電話機の番号拒否設定にした。マルウェアを拾ってしまったので、あれ
これ気にしてチェックしていたのだが、そちらの心配はどうやらないようだ。だが、昔私
がどこかで書いた個人情報を売り買いした人間がいるのは確かで、世に悪党の種は尽きま
じだ。
フリーダイヤルでかかってくるのは放っておくのだが、親が亡くなってからは、どこから
どんな連絡が来るかわからないなとも思ったので、固定電話の場合は電話に出たのだ。結
果、03で始まる数件の番号も迷惑電話だった。そちらは証券会社とのことなんだが、や
はりターゲットはお年寄りなんだろう。
こういったケースは、とにかく「二度と電話しないでください」とはっきり言うのがいい
とネットには書いてある。その具体的な方法についてもネットにはいろいろ掲載されてい
るので、お困りの場合は検索してみると良いですよ。
今ちょっとググってみたのだけど、偶然私はその対策法に近いことをしていたみたい。
相手の会社名と電話番号、担当者の名前とを訊いたうえで、お手数ですがうちの番号は名
簿から削除していただけるとありがたいですと伝えた。うちはナンバーディスプレイなの
で番号は訊くまでもないんだけど。実は最初の証券会社の電話の主が言った電話番号は、ど
うやら手元の煙草の箱を見ながらだったらしかった。所詮こんな質の人間が電話してくる
のだ。もちろん、ちゃんとした証券会社ではないのだろう。
別な会社の人はもう少しスマートだった。別な電話にこうお願いしたのだという話をした
だけで、わかりましたと電話を切ってくれた。これ以上私と建設的な話には持って行けな
いだろうと判断して、すぐに次のカモに電話した方がこの人らにとっては得策なのだから。
ちなみに、03は違う区だったのと、011は最初にかかってきた時間が夜の8時頃だった。
やっと迷惑電話も無くなり、やれやれと思っていた。ところが本日は携帯の番号から電話
が…。そんなこんなの後だったので、相当警戒した。もちろんこちらからは絶対に名乗ら
ない。昔は電話の作法として、受話器をとったら「〇〇でございます」と受けた方が名乗
るが良しとされていたけど、会社ならいざ知らず個人宅でそれはおかしいと思っていた。な
ので、名乗らなくなってずいぶん経つ。昨今では、さすがに受けた方が名乗るなんてこと
は、どなたもしないと思うけれど。
それで、結論から言うとその電話は迷惑電話ではなく、私の実家の敷地内に立っている電
信柱の管理をする東電の担当者からだった。『ん?振り込みがあったのは通帳で確認した
けどなあ』と思ったら、そっちはNTTの方だった。ストリートビューで見えはするけど、
何が何本立っているのか具体的にはっきりわからない。どうもあの場所は、立地的にそれ
らを立てるには好条件なんだろうなあと地図を見て思う。
3年に一度管理確認があるとのことで、それで私に連絡が来たようだ。敷地内に電柱と支
柱計3本があって、1年一本1500円で3年分を一度にお支払いしますという。住めもしな
い土地の税金を払っているので、多少なりともありがたいんだけど、気になるので訊いて
みた。「たとえばもし、1年後に土地を手放した場合、残り2年分は支払いを受け取る権利
はないので、その場合は2年分をお返しすることになりますよね?」
もういい加減にあれやこれやそれやの手続きに疲れている私は、訊かずにはいられないの
だ。も、なんもかんも面倒っちい。面倒っちいことがこれ以上増えるなら、そんな金は要
らねえ。それくらい辟易してるのだ。
マジでそう言いそうになるくらいの気持ちだったので、「いえ、それをしますと、煩雑で
大変なことになりますので、そういった必要はありません」とのことでほっとした。本当
に面倒っちいよ~と言ったわけじゃないんだけれど、電話の主が察してくれたのだろうか。
手続きの用紙記入は、わかりやすいように印をつけておきますからと。
諸々の手続きの書類ってのは、記入例を示してくれないとわからないものがあるので困る
ことがある。そういった煩わしさをいかに軽減してくれるかで、その企業や自治体、受け
持つ個人などがこれまでの利用者のクレームなどにどう対応してきたか、配慮が知れるの
かもしれないな~なんて。
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しばらく書いていないと、本当に書き方を忘れるね。
ちょっとビックリした…。
このPV可愛いよ。テイラー・スウィフトは何度見ても、本当に綺麗だな。
私の中では、赤いルージュがこんなに似合う人はそうはいない。
女優のスカーレット・ヨハンソンと同じ系統の美人だと思う。
★ Taylor Swift - Shake It Off ★