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2015.10.10
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カテゴリ:おいおい老い

 

             季節が涼しくなったので、湯船にゆっくり浸かることができるようになった。昨夜、湯船で

             ぼーっと伊豆の亡夫の実家で飼っていた犬のことを考えていた。その頃はもう本格的にで

             はなかったけれど、柴犬のブリーダーをしていた彼の実家の棚の上には、ドッグショーの

             時のトロフィーと、本棚には犬に関する本が並んでいたのだった。


             7年の間の私の記憶にある犬は9頭。そのうちの8頭は私が名付け親だった。私などに名

             付けてほしいというくらいだから、義父はもう思い着かないほど名付けてきたんだろう。


             名付けたうちの5匹は亡夫の実家で生まれ、のちにすべてもらわれていった。(売ったのか

             どうかは不明)産まれた子犬は最初からそういう運命。あの家で犬を飼う目的が、愛玩だ

             けでなかったせいなんだと思うが、私がいる間は成犬を死ぬまで飼ったことがなかった事

             に、後になってそう言えば…と思ったものだった。


             義父の話ではあげたとのことなんだけど、いったいどうやって成犬の譲渡先を見つけるの

             だか、いつの間にかいなくなるのだ。亡夫とドライブ中に、あの犬はあの辺りの家にもらわ

             れて、一度会いに行ったという話をしていたので、どこかへ放置してきたわけではないらし

             いことだけはわかり、悪徳ブリーダーではないようだった。


             私が最後に名付けた犬が、義父が亡くなる前に家に来た豆柴だった。「豆」というだけあっ

             て、生後2ヵ月にしては私がそれまで名づけた子犬達よりも、体がだいぶ小さかった。柴に

             してはなんだかふわっとした感触の、抱き上げるとひょいっとあっけないほど軽い子だっ

             た。もちろん繁殖させるので、メス。けれどこの豆柴は、義父が亡くなったので飼いきれな

             いからと、義母がどこかへ引き取ってもらったようだった。


             それで昨夜湯船の中で、その最後に名付けた豆柴の名が、何だったかなと思ったら、これ

             が思い出せない。最後に名付けたのであるから、一番新しい記憶。それ以前の犬の名は

             皆覚えているのに、豆柴はまるでスポッ!と抜けたように思い出せない。それは、「ああ、

             喉まで出かかっているのにぃ…」というようなものじゃなく、​ダルマ落とし​でスコンッ!と

             一つの積み木を叩き抜いたかのような忘れ方だった。

             ああ…またか…(-_-;)


             思えば​​あの一件​​があった後も、普通の度忘れはあったように思うんだけど、あれ以来「忘

             れることの質」がちょっと違う感じがする妙な物忘れは久しぶりだった。いくら考えても掻き

             消えたように思い出せないので、私が名付けたことさえが、なんだか記憶違いのような気

             がしてきたのだった。嫌だなぁと思いながらも、犬の名が思い出せなくて困ることは無いの

             で、体を洗って風呂を上がった。


             パソコンを開いていたと思う。何か考え事をしていて、何かを思い出した。その時にふと

             『犬の名前を思い出してみよう』と唐突に思った。

             『あ、モモだ』

             すぐ思い出した。なんだこの、忘れていたことが嘘のような思い出し方は。いったいどこ

             へ、どこへ行っていたんだ記憶…。まるで接触が悪かった回路が、突然繋がったかのよう

             な…。


             あまりにあっさりと、まるで他人事のような思い出し方をしたことにビックリして、名前を思い

             出す前に何を考えていて、何を思い出したのかをすっかり忘れてしまったぞ。つまり、私の

             脳はもう満杯で、何かを新たに覚えるためには、記憶を一つ忘れないといけないみたい

             な、トコロテン状態なのかも。


             わちゃ…良いのかこれで?ま、良くないとしても、もうそんなことは私の知ったこっちゃない

             のだ…( ̄▽ ̄;)ハハ…ハハ…ハハ

 

 

★ Eugen Cicero - Etude G Sharp Minor (La Campanella) by Franz Liszt ★






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最終更新日  2020.10.13 05:03:12
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