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2017.09.21
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カテゴリ:好き

 

 

               私は、こんな経験は本当に初めてだ。なぜチェスターの死がまるで肉親の誰かを失った

               ときのように 、自分を放してくれないのかわからないままなのだ。 私はLinkin Parkの

               ファンではあったけれど、マイク・シノダのブログやTumblr、Linkin Parkの公式YouTubeを、

               時々覗き見ていた程度のことだった。もっと熱心なファンは、そんなものではないんでしょう?


               2ケ月前、突然のチェスター・ベニントンの訃報から、 全く予想もできなかった大きな

               喪失の痕を埋めるかのように、Linkin Parkやマイク以外のメンバーのTwitter、ファン

               サイトのTwitterなどを、むさぼるように見るようになった。それまで見たこともなかった

               音楽情報サイトを3つもブックマークし、Linkin Parkの記事が無いか毎日チェックした。

               そうでもしていないと、大好きなLinkin Parkがなんだか私の手の届かないどこかへと

               行ってしまうかのような、なにかとても不安な思いに囚われて仕方なかったのだ。



               訃報から四日後、Linkin Parkの公式のメッセージが発表された。とてもいい文章だっ

               たけれど、指で触れたなら、メンバーの涙の雫がつーっと指を伝って落ちてきそうだった。

               同日マイクがTumblrとインスタグラムに、メンバーで初めて撮った写真だと、若い若い

               6人が揃った写真を投稿した。


               チェスターの死の直後から、Twitterなどに次々寄せられる世界中のファンの追悼の映

               像や、悼む声。その衝撃の大きさと悲しみの深さ。Linkin Parkサイドは、それぞれ

               の思いを書き込んでほしいと、チェスターの追悼専用のサイトを速やかに開設した。


               同時にLinkin Parkサイドやファンサイトは、ファンが後追い自殺をしないよう、この悲し

               みを心に抱えこんでしまわずに、メールや電話で誰かに話して、思いを共有し合うよう

               にと、日本で言う「いのちの電話」のような、自殺防止ホットラインの電話番号をサイトに

               表示し、メンバーやその家族もTwitterから何度も何度も、本当に何度も呼びかけ続けた。

               そしてそれはアメリカだけでなく、徐々に世界各地の連絡先を掲載するまでに至ったの

               だった。


               多くのミュージシャンがチェスターへトリビュートを捧げ、彼の死の引き金になったと思

               われる鬱病について、助けを求めることを恥じる必要はない。決して軽く捉えないでほ

               しいと促すミュージシャンもいた。日本国内のことはわからないけれど、世界ではチェ

               スターの訃報の衝撃は大きく、彼がどれほど影響力のあるミュージシャンだったかを

               よく現していた。それはLinkin Parkというバンドの成功と存在感を、そのまま物語って

               いるのだろうと、今さらのように思うのだった。何せ私が彼らを知ったのは、たぶんほんの

               10~11年前なもので。そしてそれは彼らが活動した期間の、半分でしかないのだった。


               今、ブログの下書きを見たら、Linkin Parkがらみの下書きが5件もあった。書きたいこ

               とがありすぎるのに、能力が無くてまとめきれないのだ。けれど丁度2カ月の今日、

               徐々に落ち着いてきた思いが、またよみがえってしまうものを見た。それを書くには、

               そのことだけを書いたのでは、おそらく自分の気が済まない。


               ああ、あの記事だけでも書いてしまえばよかったと思ったが、もう仕方がない。その記

               事の下書きをしている時だって、「ああ、あの記事を書き終えてしまえばよかった」と別

               な記事のことを思いながら書いていたという、ラビリンスに迷い込んだような状態だった

               のだから。

 

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最終更新日  2017.10.21 17:23:13
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