数年前の同窓会の時に、田舎へ帰りたいんだけどね～なんて話を、同級生としていた。

　　　　　　　　　中の一人がうちの実家の隣が今売り出してるよ～なんて言っていた。元洋食屋の店舗兼住

　　　　　　　　　居だったそうな。私の場合、条件がありすぎて簡単に場所を決めることができない。その

　　　　　　　　　細かい条件を彼女に話したわけではなく、「へえ～」くらいの軽い話だったんだけど、

　　　　　　　　　ネットで物件を探している時にそれらしき家があった。

　　　　　　　　　リフォームで店舗だった部分をリビングにしたようで、こんな広すぎるリビングは、住む

　　　　　　　　　だけだったら冷暖房費がかかりすぎて住めないよなと思った。外観も洋食屋の店舗感があ

　　　　　　　　　りすぎて、大げさに言うとディズニーのお城じゃないんだから～風な。田舎の風景に突然

　　　　　　　　　現れる洋館てのは、ラブホテルじゃないんだから～っぽい…|||||。ー；）ﾓ、ｱﾙﾖﾈ

　　　　　　　　　今でも時々物件探しをするんだけど、田舎のことゆえずっと売れない物件はいくつかあっ

　　　　　　　　　て、そこはそれから2年経っても売れていなかった。

　　　　　　　　　もう大抵の人はご存知だと思うけど、その頃「大島てる」という事故物件情報サイトをネッ

　　　　　　　　　トで知った。へえ～っと思い、興味本位で現在地の周囲やら田舎の方を調べていた時だった。

　　　　　　　　　あれ？ここって…同級生の実家の方だけどと思ってズームしたら、やっぱり同級生が言って

　　　　　　　　　いた隣の家で、自死の事故物件だった。

　　　　　　　　　不動産屋には告知義務はあるようだが、ネットの物件情報に事故物件かどうかの記載があ

　　　　　　　　　ったかどうかは気づかなかった。事故物件と判ってみると、土地付きの戸建てで事故物件

　　　　　　　　　でこの価格は高いなあ…という感想。でも主要道路沿いなので、車を持っていれば二千万

　　　　　　　　　円は安いのかもしれなかった。

　　　　　　　　　田舎のことだし本当に隣だし、同級生がそれを知らないはずはなく、彼女も私が本気で越

　　　　　　　　　してくるなんて考えないだろうから、隣が売りに出ているという事実をいったまでだろう。

　　　　　　　　　いずれにせよ私には関係ないから…と思いつつも、物件が少ない田舎のこと。探す度にヒ

　　　　　　　　　ットする物件の中にあるから気になり、まだ売れてないな～と思いながら見ていたのだった。

　　　　　　　　　そんなある日、その家に「売約済」の文字が…。ほ～、やっと売れたんだ。よく売れたな～、

　　　　　　　　　良かった良かったなんて思っていた。物件が売れた時の「売約済」という表示って、そん

　　　　　　　　　なに長い期間されないと思うんだけど、その短い期間にたまたま私が目にしたっていうの

　　　　　　　　　も、かなり偶然よね。

　　　　　　　　　それから2、3か月後、再び物件探しをしている時だった。え？若干安くなってあの物件が

　　　　　　　　　また売りに出ているじゃん。やっぱ事故物件ってことに耐えられなかったのかな～なんて

　　　　　　　　　思って、「大島てる」をチェックしたら、載っていない。あ～これってもしかて…。

　　　　　　　　　あまりに早い再売出しなので、とても不自然に感じた。告知義務はあるものの統一された

　　　　　　　　　明確なルールはないようで、事故物件はその後に人が住むなり、所有者が変われば、その

　　　　　　　　　次の人からは告知しなくていいというようなことを、「大島てる」を知った時に曖昧情報

　　　　　　　　　ながら知っていた。この同級生の実家の隣の家は、つまり可能性として、「大島てる」に

　　　　　　　　　載ってしまったものだから、意図的に一旦誰かに売却した形にして、事故物件の告知義務を

　　　　　　　　　無くしたんじゃないの？事故物件ロンダリング的な…。

　　　　　　　　　そして去年、その物件は不動産業者の情報から再び消えた。以降、その物件がヒットしな

　　　　　　　　　くなったので、買い手が現れたんだろう。ネットがない時代だったら、そんな手の込んだ

　　　　　　　　　ことは必要なかったかもね。いや、あくまでも私の想像ですけども、実際に賃貸の事故物

　　　　　　　　　件に、関係者を一回住ませる業者がいるという話もネットにはある。

　　　　　　　　　告知義務は事故から何年以内とか、何代替わればいいとかいろいろネットに書かれている

　　　　　　　　　けれど、明確に法で定められているわけではないようだ。でもたとえ法で定めようと、

　　　　　　　　　気にする人はいつまでも気にするし、気にしない人には関係ない…へ(-_- へ)～

　　　　　　　　　物件を売るために陰で狡いことが行われていたら、買う人はそれで悩む必要がなくなるけ

　　　　　　　　　ど、大きな買い物だから住んだ後になって判ったりしたら、業者は「いえ、所有者はお客

　　　　　　　　　様が二代目ですから」ってことで逃げるでしょうが、気にする人だったら気の毒な。


　　　　　　　　　知った上で値段交渉をすることもできないよなあと思うと、やっぱりうがってみちゃうなぁ。

　　　　　　　　　事故物件である事実は、明らかに物件の価値が下がるわけだから、そりゃあ業者としては

　　　　　　　　　できれば無かったことにしたいよね。

​​　　　　　　　　　私はその物件にたまたま注目することになったので、おかしなことに気づいたけど、多く

　　　　　　　　　の場合は誰にも気づかれずに、裏でいろ～んなことが有ったり無かったりするのかもね…。

　　　　　　　　　死んだ人間より、生きている人間の方が私はよほど怖いけどな…。


　　　　　　　　


　　　　　　　　　ハーバー・ビジネス・オンラインで​​​ちだいさんの記事​​​を読んでいたら、

　　　　　　　　　たまたま​​​こんな記事​​​があった。そうそう、生きている人間の方がいろいろとねぇ…。