624644 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2019.08.12
XML
カテゴリ:好き

​               去年の冬から記事の更新がなく、大病をした上に家族の心配事を抱えた人な

               ものだから、気になっていたブログがある。同じように心配したブログ仲間

               が時々コメントを書き込むので、その返信があればとりあえずブログの主の

               生存が確認できていた。以前二度くらい記事にしたことがあるほど、私はその

       人のブログがとても気に入っていた。

       11日、久し振りにそのブログを訪問した。Yahoo!ブログはもう今年いっぱいでブログサービスが

       終了するので、その人はどうするんだろうと思っていたが、よかった、他ブログへのリンクにな

       っていた。目的のブログを開くと、そこが引っ越しを完了していれば、「ただいま新しいブログ

       に転送中です。しばらくお 待ちください」と表示され、新しいブログへ転送される。傍から見

       ていても不具合のデパートみたいなブログだったけど、サービス終了にあたって、最後はきちん

       としていて親切だ。

       その人との出会いは楽天ブログだった。まだ楽天に足跡機能という、ログイン状態で訪問すると、

       相手に自分のHNが表示される(足跡)機能がある頃だった。たぶんその足跡を辿ったんだと思う。

       その人のブログの内容を読んで、びっくりした。

       若い頃私は、筒井康隆氏の本は新刊が待ち遠しいほど好きだったものだから、まるで筒井康隆の

       SF小説のようだと、コメント欄に書き込んだ。するとブログの主は「俺は筒井康隆の本しか読ん

       だことがないんです」と。(いや、これは彼のジョークだと思いますけどね)楽天ブログは、開

       設してさほど経ってなかったが、内容はまるで筒井作品のショートショートを読んでいるかのよ

       うで、本当に面白く読めるものだった。

       そんなある日、今となっては何をどうしてそうなったのか、全くの偶然でその人がYahoo!ブログ

       も開設していることを知った。しかも、そちらがメインブログで、楽天はそちらから記事をコピ

       ペしていたのだった。

       それで、メインブログを一気に読んだ。そちらには自身の体や精神状態、家族のこともたくさん

       綴られていた。フィクションの筒井作品のようなショートショートは、発想が奇想天外で面白か

       った。そしてノンフィクションの話の内容を読み進むに従い、ブログ主が抱えている問題が並々

       ならぬことがわかった。

       誰かのブログにあれほど涙したことなど、後にも先にも初めてのことだった。決して健康ではな

       い彼が必死で自身を鼓舞し、不安と闘いながら家族を守ろうとしている、その強い父性に深く心

       打たれたのだった。

       抱えた問題は深刻なのに、文面はいつもユーモアと家族への愛情が溢れていた。何か、湧き上が

       ってくるものを止められないかのように、最初の頃は句読点が有ったり無かったりして粗削りだ

       ったけれど、機智に富んでいて魅力的な文だった。

       彼が子どもの頃大好きだったという祖父とのエピソードはとても叙情的で、文章力が素晴らしい

       ものだから、私の頭の中では少年時代の彼が生き生きと走り回っていたのだった。

                                            あるブログ 2



​​

​    Powered by ​イラストAC​​の​​なべすけさん  





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.10.25 05:47:28
コメント(0) | コメントを書く
[好き] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X