「2020年に一番悲しかったこと」そう題して、2020年12月26日に書き始めたものの、
どこからどうその人のことを書いていいのか思いつかなくて、ずっとあの時受けた衝撃を吐き出
したい…でもどう書いたらいいのかわからない…を繰り返していた。
昨年は、社会的なことではCOVID-19のまん延が、あまりにもたくさんのことに影響を及ぼした
一年間だったが、書きたいのに書けないその出来事は、悲しいという表現ひとつではとても納ま
りそうにない。
いや、その人のこととCOVID-19は、全く関係が無いんだけど。ふとそのことに集中してしまうと
泣きそうになる程に、私は大きな喪失感に打ちひしがれるのだ。
最近よく、その人との昔の想い出にある、その頃に撮った写真の彼女を思い出していた。今日、そ
の写真が無性に見たくなって、ガサゴソとアルバムを探した。ああ…まだ子どもが小さい頃の若い
彼女と私と、それが縁で彼女と知り合ったサークルの仲間たち。
『この写真、焼き増しをしてちゃんと彼女に渡したかなぁ…』もう覚えていない。その頃、特別に
彼女と親密だったわけじゃない。そしてその後も。
それは話が合う合わないに関係なく、そのサークルの皆に対して、同じように私がとっていた普通
の距離感だった。話が合う合わないも何も、同じ価値観を持っているのでそのサークルの一員だっ
た。そう、まさに「類は友を呼ぶ」という状態で、私たちのグループは自分勝手で我儘な困ったさ
んもいなかった。
彼女は私と同じ町内の、会おうと思えば歩いて3、4分くらいの所に、建売ではない一戸建ての家に
住んでいたので、時々買い物の際などにばったり会うことが、他の人より多かった。いつだって彼
女の方から私に気がついて、声をかけてくれた。私は、本当にぼ~としてるからね。
買い物中だからその場でちょっとだけ話して、すぐに別れるんだけど、今になって思っても遅い。
もっと話しておけばよかった。彼女が家に寄っていかない?って誘ってくれた時に、その都度お邪
魔しておけばよかった。そうしなかったのは、私があまり人の家に上がり込むことが好きでなかっ
たのと、何より、彼女はずっとそこに居てくれるものだと思っていたから。
2020年に一番悲しかったこと 2
★ Vitamin C - Graduation(Friends Forever) ★
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