リアルでちょっと記事にしておきたいことがあった時は、その状況を複数人がその場で共有して

　　　　　　　ることがあるので、すぐに書くのは躊躇われる。”あっちのブログ”には書き残してあるものの、

　　　　　　　書き残したこと自体をすっかり忘れていたのを、カテゴリ分けで見つけた。それは2年前の晩秋の

　　　　　　　出来事だった。

​​　　　　　　　行きつけの病院で会計を待っている時、予防注射を受けたらしい小さい女の子が、後ろで「痛か

　　　　　　ったあああああああああああーっ！」とものすごい大音量で泣いていた。何か飲み物を買っ

　　　　　　　てもらい、やっと静かになったと思ったら、今度はこれから接種を受けるらしい女の子が、「注

　　　　　　射怖いー注射怖いー注射怖いー注射怖いーっ！」と渾身の力でうわんわん泣き出した。

　　　　　　　その時私が会計に呼ばれ、「うちの子も大変だったなぁ…」と事務の人にぽつっと言うと、「ふ

　　　　　　　ふっ、怖いですよねぇ」と事務員さん。それをきっかけにして、他の事務員さん数人と会計を待

　　　　　　　ってる人たちが堰を切ったように、注射が怖いと泣いていた女の子のことを笑顔で口にし始めた。

　　　　　　　たまたま女性ばかりだったものだから、急にその場の空気がフッと和やかになったのがとても印

　　　　　　　象的だった。

　　　　　　　基本的に病院は、付き添いの人を除いて体調の良い人は来ない場所。それはもう大きな声だっ

　　　　　　　たので、事務員さんも会計を待つ人も私も、チラチラと声の主の方を見ていた。迷惑そうな顔を

　　　　　　　する人もいたかもしれない。だけど、年配者が多かったから、きっとみんな経験しているんだよ

　　　　　　　ね。我が子の泣き声で、周りの人に迷惑をかけているんじゃないかって、気にしたことを。

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★　Platina Jazz - Hajimete No Chuu　★
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