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なんか世代を感じるなあ・・・ ワタシ、なにげに読書が好きなんですよ。 小説はほとんど読まないんですけど、ビジネス書とか心理学の本が好きでねえ。 でさあ、やっぱりユングの心理学はすごく好きでねえ。 あの人の心理学って、けっして心の病にだけ視線が行っていなくて、日本の禅や仏教のマンダラなんかにまで研究が及んで、ついには人間の可能性にまで発展していてね、どちらかというと外の世界より内側の世界が好きなワタシとしては、すごく楽しいんですよ。 でね、ユングっていう人は世界中の神話にみられる共通点なんかから人間の心の深いところについて色々と考察しているんだけど、じゃあ日本の神話に関してはどうなんだろう?って思っててね。 日本にはユング心理学を国内に持ち込んだ人でありユング派の第一人者でもある河合隼雄さんって方がいるんだけど、その方が日本の神話について語った本は以前からあるんですよ。 でも、今回は林道義さんって方が書いた本があったので、それを読んでみました。 ユングでわかる日本神話 まあね~・・・ ちょっとね。 いや、内容が悪いって言うんじゃなくてね、読んでいて「あ~こんな風に考える人もいるんだ~」って思うんですよ。 「なるほどね~」ってね。 途中まではすごくのめり込んで読めたんだけどねえ。 途中でさあ、ユング派の解釈についてとか、河合隼雄氏の過去にした解釈について上から目線で、「間違っている」って言うわけよ。 その辺りからね~、退いちゃって。 だってさあ、この人が主張する内容っていうのは、河合隼雄氏やその他ユング派の人が考えてきたことがあってそれを土台にして考察しているわけでしょ。 その人達の発表した論文なりがあったからこその、林氏の主張でしょ。 まあ、それらの論文に対して自分はこう思うっていう主張はあって当然だけどさあ、文章を読んでいると、「他のヤツらは考えが浅いんだよ。っていうか右へ習え的に何も考えずに主張しやがって」みたいななんか相手をバカにしたような雰囲気が伝わってくる文章なわけですよ。 なんかさあ、そういう文章を読んでいたら、今の社会にまだまだいる60代くらいのさあ、我の強いおじさん達っているでしょ。 やたらと声がでかくてさあ、オレはこんなにすごいんだぞって周りの人に知らしめないと気が済まない感じの人。 オレは昔こんなにすごい仕事をしたんだって、忙しく仕事をしている若い社員のところでダラダラとしゃべっているような人。 あれって結構気が滅入るんだよね。 心理学的にいうと、中期自我まっさかりな感じ? もう自己主張が激しすぎるんですよ。 でさあ、本文中に映画「バトル・ロワイヤル」について少し触れているんだけど、「友達同士で理由もなく殺し合いをして楽しむという映画」って紹介しているんですよ。 しかも、「あるようです。」っていう自分では確かめていません、っていう感じの書き方でね。 あの映画って、殺し合いを楽しむ映画だったっけ? 違うよねえ。 そういう確かめもしないで曖昧なことを書かれると、今度は「この人って批判した人の論文や本もちゃんと理解できるように読んだのか?他人から又聞きしたような情報で書いてるんじゃないよなあ?」 ってちょっと不信の目で読んじゃうようになるんですよね。 だから、内容は面白いんだけど、「そういう考え方もあるよね」で終わっちゃったわけです。 残念な本です。 ユングでわかる日本神話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.07.12 23:09:45
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