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2024.06.22
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米澤穂信『折れた竜骨(上・下)』
~創元推理文庫、2013年~

 米澤穂信さんによるノンシリーズの長編です。
 舞台は中世、ロンドンから北海を船で3日航海してたどり着くソロン諸島。魔術の使用が前提となっているファンタジーでありながら、きわめて高い論理性で謎が解かれる良質のミステリです。

 物語は、ソロン島の領主ローレント・エイルウィンの娘、アミーナの一人称で進みます。
 老兵が奇妙な症状で死亡した後、ローレントはとつぜん傭兵を募ります。一方、東方はトリポリ伯国から、魔術を用いる「暗殺騎士」を追い、聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士ファルク・フィッツジョンとその従士ニコラ・バゴがソロン諸島を訪れます。
 アミーナは、初対面のときから高い論理性を見せたファルクに信頼を置き、2人を領主の館へ案内します。そして、エイルウィン家の従騎士エイブが集めた傭兵たち、領主に呼ばれた市長らが、領主の館の「作戦室」に集うことになりました。
 翌朝、ローレントが何者かに殺害されていることが判明します。アミーナはファルクたちに、犯人捜しを命じ、彼らは調査を開始しますが、その最中、「呪われたデーン人」たちがソロン諸島を襲来し……。

 という流れなのですが、これは面白かったです。

 なんとなく、ファンタジーという設定で手に取りにくかったのですが、とんでもない、冒頭にも書いたようにファンタジーではありますがその世界の論理がしっかり構築されているので、謎解きの面白さも抜群です。「呪われたデーン人」との戦いも面白く、またこれも解決への手掛かりになっていて、無駄な要素のない良質のミステリです。
 物語を読み終わると、タイトルも沁みます。
 素敵な読書体験でした。

(2024.02.16読了)

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Last updated  2024.06.22 13:08:52
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